EUがベンチャー投資促進へ、「ユニコーン企業」育成狙う

写真拡大

[ブリュッセル 10日 ロイター] - 欧州連合(EU)は10日、ベンチャーキャピタル(VC)に投資する「ファンド・オブ・ファンズ」を立ち上げた。革新的な事業を行う新興企業への投資を促進し、企業価値が10億ドルを超える大型ベンチャー「ユニコーン」を育成する狙いがある。

域内企業がリスクを取ることに消極的な銀行からの融資に過度に依存するなか、投資ファンドへの需要は弱いままで、EUは有望な新興企業の育成で米国や中国に後れを取ってきた。

2016年の域内VCの投資実績は65億ユーロ(80億ドル)と、米国の約400億ドルと比べて大きく見劣りする。米国では配車大手ウーバー・テクノロジーズ<UBER.UL>や民泊仲介サイトのエアビーアンドビーといったユニコーンが誕生してきた。

新たな計画ではベンチャー投資を倍増させることを目的に、EUがまずは4億1000万ユーロを拠出し、これを基にEUがファンドマネジャーとして選出した民間投資ファンド6社が民間および公的部門から21億ユーロを調達したうえで小規模VCに投資。そうすることで、民間および公的部門からさらに65億ユーロの追加投資を呼び込むことになると欧州委員会は見込む。

EUはユニコーン企業の数を増やしたい考え。EUの統計によると、17年末時点で域内のユニコーン企業は26社と、米国の109社、中国の59社を大きく下回った。

投資対象は情報通信技術(ICT)、エネルギー効率、生命科学、医療技術といった分野の企業が中心となる。