ニトリホールディングスは3月27日、2018年2月期の決算が31期連続の増収増益を達成したと発表した。

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 ニトリは1967年、似鳥昭雄によって札幌市に「似鳥家具店」として創業された。1972年にアメリカの家具事情を視察した似鳥は、家具とインテリアのトータルコーディネートと価格の安さに衝撃を受け、日本ではメーカーや問屋が作る側の発想で商品や店舗をつくっているのに対し、アメリカでは使う側の発想、お客様の不満や要望をもとに考えていることに気付いた。

 そこから「住まいの豊かさ」を実現していくために、誰もが気軽に買える価格設定と高い品質・機能を両立させる「製造物流小売業」へのビジネスモデルの追求が始まり、31期連続増収増益へとつながった。

■製造物流小売業のビジネスモデル ニトリは「住まいの豊かさ」の理念を浸透させるために、ビジネスの主要機能を次の通り自社で行っている。

 1.製造機能の確立 適正な品質・低価格の原材料を世界市場から直接調達し、海外工場で生産・品質管理体制を整え、低価格・高機能な商品を生産し90%以上を自社で海外現地生産する体制を確立。

 2.物流機能の強化 全国への効率的な商品配送とコスト削減のため、関東・関西に国内最大級の物流センターを建設し、独自のITシステムで効率アップとコスト削減を推進。

 3.販売機能の拡充 店舗網を拡充することにより、気軽に立ち寄り、買い物を楽しむ環境を提供し、家中の部屋を色・柄・素材に合わせてトータルコーディネートできる売り場を展開。

 4.広告宣伝機能の充実 売るための広告ではなく、使う・買う側の立場で「住まいの豊かさ」を商品企画や店舗運営との関連で伝えるために自社独自で広告宣伝を実施。

■前期(2018年2月期)実績と今期(2019年3月期)見通し 前期実績は、売上高5,720億円(前年比112%)、営業利益は933億円(同109%)であった。既存店売上高は103%を確保し、店舗数は期中に52店増加して523店舗になったことにより、31期連続の増収増益を達成することができた。

 今期は、売上高6,140億円(同107%)、営業利益は990億円(同106%)を見込んでいる。既存店売上高は102%、店舗数は70店増加の593店舗を計画することにより、32期連続の増収増益を見込む。

■中長期計画による経営戦略 次の戦略を推進して、2022年には売上高1兆円、2032年には売上高3兆円を目指す。

 1.グループ成長軌道の確立と新たな挑戦 2022年には1,000店、2032年には3,000店体制の確立。手薄だった都市中心部と小商圏地域への出店強化。

 2.お客様の暮らしを豊かにする商品・店・サービスの提供 家具、カーテン、カーペットなどトータルコーディネート強化。インテリア、キッチン用品、食器、寝具を専門に扱うデコホームを2032年に500店。

 3.グローバルチェーンを支える組織と仕組み改革 通販事業、法人事業、リフォーム事業と物流、店舗、広告の相互連携の強化。上海に巨大物流センターを建設して中国への出店を加速し、2022年には200店、2032年には1,000店へ。

 世界販売高5兆円の家具の巨人イケアが手薄だった東南アジア市場に小型店で攻勢を掛けようとしている中、ニトリの今後の動きから目が離せない。