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NTTコミュニケーションズ 代表取締役社長 庄司哲也氏

NTTコミュニケーションズは4月10日、中期事業戦略「ビジョン2020」達成に向けた、2018年度のサービス戦略に関する説明会を開催した。同社は、「Transform. Transcned.Service Strategy 2018」という戦略の下、デジタルトランスフォーメーションを顧客と共に実現する「信頼されるパートナー」になることを目指す。

代表取締役社長の庄司哲也氏は、同戦略を策定した背景について、「スマートデバイス・IoTの発達、コンピュータの処理能力向上、AI/RPAの発達、データの扱いに関する法制度整備など、データ取り扱いに関する法制度整備など、データ活用の条件や環境がそろってきた。その一方で、企業はパーソナルデータの提供に対し不安を感じている。われわれは、こうした不安を取り除きつつ、データ利活用を進めていきたい」と説明した。

具体的には、データの収集・蓄積・分析というプロセスの下、「データ利活用を支えるケイパビリティの強化・拡充」を実現していく。

○データの収集

データの収集については、「IoT」デバイスの種類や位置に応じた適切なセキュリティ対策」と「大容量データの効率的な伝送」に取り組む。

IoT向けのセキュリティ対策としては、デバイス側、ネットワーク側、OT/IT側の3種類を提供する。デバイス側については、DNPと共同でセキュリティ機能を実装したSecurity SIMを開発し、安全性が確保されたモバイル通信を実現する。ネットワーク側については、学習機能を備えたIoTセキュリティ基盤を開発。この基盤に正常な通信を学習させることで、異常な通信を検知したら、自動で遮断する。OT/IT環境については、アセスメント、機器導入支援、統合セキュリティオペレーションセンターによる監視のサービスを提供する。

○データの蓄積

データの蓄積については、「さまざまなロケーションでのデータ蓄積」と「データの機密性・匿名性の確保」に取り組む。

前者については、データセンターのカバレッジを拡大する。2018年4月時点で、東京、インドに2カ所、オランダ、ドイツ、米国にデータセンターを解説することが予定されている。これにより、データセンターを提供している国・地域は20、サーバルームの面積は40万平方メートルを超える。

また4月9日には、Dimension DataからNTT ComへのクラウドIaaS事業の移管を完了したことが発表されたが、これにより、同社のクラウドサービスを展開している国・地域は15、クラウドサービスを展開しているデータセンターは35に増えた。庄司氏は「Dimension Dataの統合により、クラウド事業のケイパビリティが拡大し、人材が増えた」とそのメリットを強調した。

後者については、NTT研究所と共にデータをセキュアに蓄積するための技術として、「秘密分散」「秘密計算」「匿名化」の開発を進めている。

○データの分析

データの分析については、「多様な分析ニーズへの対応」「企業や業界を越えたデータ利活用の促進」に取り組む。庄司氏は、「データの収集はネットワーク事業、データの蓄積はデータセンター事業を、われわれの強みとして生かせるが、データの分析についてはパートナーとの協業が不可欠となる」と話した。

前者については、自然言語処理「AI COTOHAシリーズ」の展開を行っている。現在、COTOHAシリーズでは、「Communication Engine COTOHA(バーチャルアシスタント)」「COTOHA Chat & FAQ(チャット形式のFAQの検索)」「COTOHA Translator(ニューラル機械翻訳)」を提供している。今後は、開発中の「COTOHA NLP(自然言語API)」と「COTOHA 音声認識」の提供が予定されている。

庄司氏は、「COTOHAシリーズは現在、文字認識ベースで提供しているが、音声認識機能の提供により、適用できる範囲が拡張される」と語った。

また、パートナーの分析機能と連携したソリューションとしては、同日、NTTデータとDataRobotの協業により、機械学習を活用して分析業務を自動化するソリューションが発表された。近日中には、Google Cloud Platformと連携したログ解析ソリューションが提供される予定だ。

最後に、庄司氏はデジタルトランスフォーメーションの導入事例として、マクラーレン、ファナック、損害保険ジャパン日本興亜を紹介した。マクラーレンとはテクノロジー・パートナーシップを締結しており、ネットワークを統合し、データの共有や分析、活用ができる高品質なクラウドシステムを構築したという。