ホンダ「N-BOX」。(画像: 本田技研工業の発表資料より)

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 ホンダ・N-BOX(軽乗用車)が昨年度(2017年4月〜2018年3月)の年度間新車販売台数22万3449台でトップに立った。年度間累計販売で軽自動車において3年連続No.1になると同時に、乗用車全体でもダントツトップとなった。乗用車No.2のプリウスとは7万台余りの大差だった。

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 軽自動車の乗用車販売におけるシェアが大きくなる中、この傾向は経済情勢に比例しているようで、シェア25%程度から40%に迫ろうとしている。企業が順調に業績を伸ばしているが、一方で実質所得は伸び悩み、可処分所得の配分が車に割り当てられない状況が進んでいる。それは「通信費」の増大が原因の1つともいわれており、日本の携帯電話の通信費が割高であり、車より通信手段が優先される現代社会の構造的傾向でもあろう。

 しかし、軽四輪車の出来は日に日によくなってきており、普通乗用車の必要性が低くなっている。軽四輪とは言え、660ccに拡大されたエンジン排気量により、360cc制限の時代とは比べ物にならない動力性能を示し、最近の熱効率改善の恩恵で、燃費の向上は著しい。さらに、室内空間は普通乗用車に引けを取らない実用性を持ち、内装も豪華になって、普通乗用車との差別化は難しくなってきた。

 安全運転装備に関しても、普通乗用車との差はなくなり、モデルチェンジ時期によってだが、むしろ先行している。安全性でも、実用性でも引けを取らない軽自動車は、経済性では優れているので、シェアを伸ばすのは必然と言える。

 だが、軽自動車のシェアが伸びてくると、必然的に自動車税などの税収が減ってくる。道路建設運用業界、並びに建設業界を中心に、税収の減退は見過ごすことが出来ないようで、増税の検討がなされてきている。13年以上の車検の車から増税がなされるようで、「排気ガス規制」などが理由となっているが、国の台所、それに関わる利権業界が動き出している。軽四輪の税制優遇策を見直すことなどを含めて、過疎地での交通手段の確保を真剣に考えなければならない。

 AI自動運転開発が進むと、タクシー業界、バス業界などでは、大幅な人件費削減が進む。それによって利益が増大した分をどのように使うのか?いよいよ現実的な経済法則の見直しが必要なようだ。やはり「AIとBI(ベーシックインカム)」は同時に議論しなければならないと感じる。近い将来の、国民の一番の関心事にならねばならならいかもしれない。