大山晃弘アイリスオーヤマ次期社長

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 潜在的な顧客ニーズをとらえた製品開発で成長を続けるアイリスオーヤマ(仙台市青葉区、大山健太郎社長)。実質的な創業者である大山社長の退任と、「1兆円企業」構想を同時に発表した。次期社長の下、会社はどう発展するのか。7月1日付で社長に就任する大山晃弘取締役に展望を聞いた。

 ―2022年12月期にグループ売り上げ1兆円を目指します。
 「白物家電は大きな柱になる。事業拡大に伴い開発者が不足し、大阪に加えて、東京都内にも家電の研究開発部門を置くことにした。11月の開設時に約30人を新規採用し、3年をめどに60人に増員する。営業や品質管理なども社内の配置転換で増強する」

 ―新製品開発の可否を決める役割も担います。
 「社員が各部門の責任者の前で新商品案を発表する開発会議を毎週実施している。今後は会議を主管し、現社長の助言も得ながら開発の最終判断を下す。生活者のニーズに沿ったシンプルな製品を買い求めやすい価格で販売する『ユーザーイン』の考え方は変えない。米国や日本で製品開発を担当した経験を生かしたい」

 ―発光ダイオード(LED)照明など法人向け事業が好調です。
 「17年に参入した建築内装資材事業もLEDの顧客であるゼネコンに営業する。中国・大連工場に金属加工設備を導入し、天井点検口や消火栓などの資材を手がけている。法人営業部門全体を統括する事業グループも新設した。今後は床材などにも手を広げ、商材を増やす」

 ―海外事業を統括していますが、現状は。
 「基本的に日本で売れているものを水平展開している。中国や韓国はサーキュレーターや布団クリーナーの売れ行きが好調。家電の売上比率も高まっている。現地では、日本製品への憧れが根強い。台湾でも売り上げが伸びており、東南アジア進出も狙う」

 ―工場の新増設を続けています。品質平準化にどう取り組みますか。

 「ロボット投資を活発化しており、導入台数は1000台近い。生産機械からの取り出し、組み立てやネジ止め、溶着など多くの工程で使用している。欧米はロボット技術者の数が少なく、人件費も高い。日本や中国の技術者が作ったマスターデータを横展開し、現地では微調整で済むよう工夫している」
(聞き手=仙台・苦瓜朋子)