以前FacebookのCEO、マーク・ザッカーバーグ氏がFacebookグループを新たな優先事項に挙げたのを受けて、多くのパブリッシャーがFacebookグループを立ち上げた。そしてFacebookグループの収益化のため、パブリッシャーはクリエイティビティを発揮し、ブランドにスポンサーシップを販売したり、そのメンバーをフォーカスグループや潜在顧客として扱っている。

パブリッシャーがFacebookのニュースフィードからリーチできる人数からすれば、これらFacebookグループの規模は小さく、多くの場合は2000人から3000人程度だ。たとえばアウトサイドマガジン(Outside Magazine)のFacebookページには、76万1000件のいいね!がついているが、アウトサイド・ビヨンド・ブック・クラブ(Outside Beyond Books Club)の加入者はたった4800人となっている。アウトサイドマガジンのFacebookグループ全体をあわせても、加入者は1万人をわずかに上回る程度だ。

Facebookグループは、若手のオーディエンス発掘スタッフだけではなく、より重役の編集者や出版社の顔と言えるような社員が、ずっと気にかけて世話を続けなければならない。さらにFacebookでこれまで数多く見られてきた事例と同様、このFacebookグループもまた短命で終わるかもしれないというリスクがある。

だが一方でFacebookグループは人々と直接的につながるチャンスにもなりうるため、パブリッシャーの収益面において魅力的なこともまた事実だ。

広告メニューとして販売



今年4月、アウトサイドマガジンは、複数メディアと共同購入の一環として、とある広告主とFacebookグループを立ち上げる(同社はキャンペーンの立ち上げまで広告主名の公表は控えるとしている)。同グループでは、ブランドの関連性を説明するブランドコンテンツをトップに固定し、アウトサイドマガジンの編集スタッフと共同で管理する。同ブランドは、グループのウェルカムメッセージの作成も手伝っており、グループ内で適宜、無料サンプルの提供も行うという。

一般的に、同グループのスポンサーシップはより大規模なメディアバイイングの一部として売られることになる。つまり、スポンサーシップに加えて、広告主は記事で名前を出してもらうとともに、ウェブサイト全体で広告表示ができるようになる。

アウトサイドマガジンでデジタルゼネラルマネージャーを務めるスコット・ローゼンフィールド氏は、「Facebookでのリーチは難しい。そして、その問題点も明らかになりつつある。当社のFacebookグループの売り文句は、『エンゲージメントを非常に重視した素晴らしいサービスを提供する』ことだ」と語る。

市場調査利用で収益化



ほかのパブリッシャーは、市場調査のために自社のFacebookグループのメンバーを利用し、収益化を行っている。

クリークメディアグループ(Clique Media Group)は、コアブランドと明確に結びつく形でのFacebookグループ運用は行っておらず、同Facebookグループにはリンクや広告も置いていない。同社のクリエイティブ戦略のエグゼクティブディレクターを務めるミシェル・プランタン氏は、その理由を「Facebookグループの『安全な空間』という性質を損なわないため」としている。

だが、美容健康業界のパブリッシャーであるクリークメディアグループは、大手広告主の依頼で読者への商品に関する調査を行っている。プランタン氏は、ブランドとのこうした話し合いがいつ行われるかを、モデレーターが読者に伝える仕組みになっていると語る。

購読者獲得に使うところも



Facebookグループのメンバーは非常に熱心な読者の割合が高いため、パブリッシャーは購読者の増加につながると考えている。タイムズ・オブ・ロンドン(Times of London)は、Facebookグループを購読者を増やすための場所として位置づけており、今年の後半から運用を開始する予定だ。

Max Willens(原文 / 訳:SI Japan)