福島のぶゆき氏(右)と菅野氏

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「私や私の妻や私の事務所が関係していたら、総理も議員も辞める」―― 安倍総理の口からこの衝撃的な答弁が出た瞬間、森友問題は一気に政局化した。なにせ総理が自分の首を賭けるというのだ。

 この答弁は単に森友問題を政局化させただけでなく、ここ数回シリーズで検証するように(参照:「政権の『佐川主犯』物語に終止符! 一年前のある発言から明らかになる『綻び』」、「<森友問題>やはり改ざんは2月17日からだった!『酒井弁護士、あなたは嘘を“つかされて”いる』」)、公文書改ざんの契機になった可能性が極めて高い。まさにこの「2017年2月17日安倍晋三答弁こそが「全ての始点」と言えよう。

 今回、この答弁を引き出した福島のぶゆき氏(当時衆議院議員(民進党)・現在落選中)をお招きし、あの当時の国会論戦の様子、そして今後、野党は森友問題に関しどのような戦略をとるべきか、忌憚のないご意見をうかがった。福島氏からは、あの答弁を引き出した当事者という立場からのみならず、元官僚として、そして国家の行く末を憂う一人の市民として、極めて興味深い発言が多数あった。

 森友問題検証の一環として、その様子を2回にわたってお伝えする。

◆総理を思っての質問が、国家崩壊のスイッチを入れた

菅野 今回は、惜しくも昨年10月の選挙で徹底的に与党からの攻撃を受け落選された希望の党の福島のぶゆき元議員をお招きしました。昨年2月17日の国会審議で、「私や私の妻がこの国有地払い下げに関わっていたら、総理も議員も辞める」といった安倍総理の発言を引き出した福島さんから、ぜひあの頃のことと今後のことをうかがいたいと思います。よろしくおねがいします。

福島 よろしくおねがいします。

菅野 そもそも福島さんが去年2月に、あの総理の答弁を引き出していなかったら、今のようにはなっていませんでしたよね。

福島 実は、私も当時あの答弁を聞いてびっくりしたのです。なぜここまで総理はムキになって否定されるのだろうかと、理解ができませんでした。そもそも私が質問した意図は、あの籠池さんという人物はどう見ても怪しい人間で、エセ保守で、こういう人物に学校を作らせたらいけないという思いからだったのです。安倍総理は被害者なのではないですか、奥さんが暴走したことなのだから、ここでお詫びしたらどうですかと、総理の気持ちを慮ってのことでした。にもかかわらず、総理が突然、私や妻は一切関わっていない、関わっていたら総理大臣も国会議員も辞めると啖呵を切り始めたので大変驚きました。

菅野 確かに、あの質疑の前段階で福島さんは明確に、ひょっとして総理は騙されたのではないですか、被害者なのではないですか、と念を押していました。

福島 場合によっては、訴訟を起こされたらいかがですか、とまで申し上げたのです。総理が当事者という前提で質問していません。むしろ籠池さんの闇を暴きたい思いがありました。それがまさかこんな問題になるとは……。

菅野 私もあのとき取材を始めていましたが、あの質問の少し前、民進党の調査団で福島さんたちが大阪にいらっしゃったときも、土地の問題云々より、あの幼稚園の教育内容は酷いのではないかというのが調査の主目的でしたよね。

福島 そうです。私を始め、逢坂さんや辻元さんそして玉木さんなど旧民進党の方々が、被害者の会の保護者の方々にヒアリングしました。主眼は、なぜこんな教育をする学校が大阪府に認可されるか、です。大阪府の教育庁の担当の皆さんにもヒアリングを行いました。しかしそれより大きな土地の問題がバックグランドにあるとは、そのときは予想だにしませんでした。

菅野 土地の問題にフォーカスがあたっていくのは、理財局長だった佐川さんが2017年3月に答弁し始めてからです。それ以前はむしろ、学校・教育勅語、虐待が国会の論点でした。なぜ売却額が非公開だったのかという議論は2月中もしていましたが、土地の話が主題になってくるのは3月に入ってからです