独自商品などで晩酌需要をつかむ(キリンビールとの共同会見、左が石橋誠一郎セブン-イレブン取締役執行役員、右が石田明文キリンビール執行役員)

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 セブン―イレブン・ジャパンが「晩酌需要」の獲得に動いている。つまみに特化した冷凍食品の新シリーズを立ち上げるほか、ビールでも限定商品を売り出す。同業他社と同じくサラダや菓子の品ぞろえを増やして女性客やファミリー層へのアプローチを強める一方、酒やつまみの充実を打ち出すことで、夜の客を取り戻す。

 「春以降、酒に着目し、お客さまにあてにされる酒売り場を作っていく」。石橋誠一郎取締役執行役員はこう説明する。キリンビールの旗艦ブランド「一番搾り」のセブン&アイグループ限定商品を3日に発売するなど、差別化を進める。売り上げが好調なリキュールやワインの売り場も増やす。

 酒類市場の伸びは横ばいの中、セブン―イレブンの2017年の酒類販売額は12年比で24%増だった。17年6月の酒税法改正によりスーパーマーケットなどでのビール類の安売りが規制され、定価販売が原則のコンビニエンスストアとの価格差が小さくなった。2万強の店舗数を持ち深夜も営業しているセブン―イレブンにとってはチャンスだ。

強化カテゴリーと高い親和性
 つまみでは冷凍食品で、手羽中甘辛揚げなどの「7Pおつまみシリーズ」を発売する。メーカーの協力で、容器の形態を統一。トレーを皿代わりに使えるようにした。

 焼き鳥の販売も全国で始める。19年2月期中に、1万8000店舗で展開する予定だ。

 焼き鳥は16年にファミリーマートと合併したサークルKサンクスの人気商品だった。ファミマは17年6月に看板商品として発売し、半年で1億本を売り上げた。

 ローソンは17年1月、重量が従来比2割増の「でか焼鳥」を発売。焼き鳥の年間販売数が前年比5倍に伸びた。セブン―イレブンの石橋取締役執行役員は「『セブンもか』と言われるかもしれない」とした上で、「カウンター商材の拡大につながる」と踏み切った。

 セブン―イレブンが「酒」に着目する理由は「買い合わせ」だ。2月の平均客単価は641円、買い上げ点数は3・2だったが、ビール購入者は1440円、5・9だった。総菜や揚げ物と一緒に買う人が多く、「我々が強化しているカテゴリーと親和性が高い」(石橋取締役執行役員)と見る。