脳卒中後のリハビリ促進物質を特定

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 横浜市立大学の高橋琢哉教授らと富山化学工業は、脳卒中後のリハビリテーション効果を大きく促進する新薬の候補化合物「エドネルピクマレアート」を特定した。マウスやサルに投与すると、リハビリテーションの運動機能回復効果を大きく増進した。脳卒中発症後1カ月程度の患者約40例を対象に治験を始める。成果は6日、米科学誌のサイエンスで発表された。

 脳卒中の病態を再現したマウスを使い、リハビリテーションのみの場合と、リハビリテーションと新薬候補の化合物投与を組み合わせた場合で、上肢の運動機能を評価した。化合物投与を組み合わせたマウスは運動機能が脳損傷前と変わらない程度に回復した。神経細胞では信号を受け取る「AMPA受容体」の数が増えていた。

 さらに脳出血を再現したサルを使い、指先でものをつかむという細かい動作の成功率を調べた。リハビリテーションのみだとほぼ回復しないのに対して、化合物投与を組み合わせると、脳出血前とほぼ同等にまで回復した。高橋教授は「日常生活が困難な要介護患者の、大幅な運動機能回復が期待できる」と強調した。