陸域観測技術衛星「だいち2号」(JAXA提供)

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 スカパーJSATは、人工衛星を活用した船舶向け高速通信サービスを始めた。下りは毎秒最大10メガビット(メガは10億)、上りは同3メガビットの通信サービスを太平洋や大西洋など世界の主要海域で提供する。船陸間の業務連絡用のほか、船舶の制御機器などをIoT(モノのインターネット)で最適に管理するための通信需要を見込む。船舶向け通信はこれまでも提供していたが、最大通信速度は毎秒2メガビットにとどまっていた。

 スカパーJSATの新サービス「OceanBB plus(オーシャンビービー・プラス)」は、衛星アンテナなどを手がける米KVHインダストリーズと協業して提供する。高速大容量の通信が可能な人工衛星「HTS」の導入により、通信速度の高速化を実現した。船上に設置した衛星通信システムから人工衛星やスカパーJSATの管制センターなどを介してインターネットなどに接続する。2020年までに船舶向け衛星通信サービスの利用件数を現在に比べ約1・3倍の400隻に拡大する。

 同サービスではデータ容量が使い放題で通信速度を7段階から選ぶ定額制プランと、通信速度は一定でデータ容量を7段階から選ぶ従量制プランを提供する。利用者は両プランを組み合わせて利用できる。利用料は個別見積もり。

 同社は下り毎秒最大1メガビットの船舶向け定額通信サービスを10年に始めた。業務利用のほか、船員と家族の連絡手段を整える目的などで利用されている。今後は船舶の制御機器などの健康状態をIoTで把握してメンテナンスを最適化するための通信需要の拡大などが見込まれている。