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人を育てるには優しさと厳しさが不可欠

 この時期は、初めて社会に出る新入社員や新天地で活躍しようと張り切る中途入社の若い社員が各部署に配属されてきます。経営者や管理職は、人手不足の中でようやく採用した若い社員をどう戦力に育てるかに頭を悩ませているのではないでしょうか。

 今の子どもたちは家庭や学校で甘やかされて育っているので、それが会社であっても厳しいことを言うと辞めてしまうのではないかと、腰が引けている管理職も少なくありません。

 しかし、私の経験からしても、そうではないと断言できます。例えば以前、私が教えていた大学の講義で学生たちが喜んだのは「説教」でした。感情にかまけた説教ではなく、相手を育てるための厳しい説教であれば、学生は真剣に聞くし、きっと将来の役に立つはずです。

「相手を育てるため」とは、どういうことでしょう。

 儒教の徳目に「仁」があり、人は「仁の心」を持つことがとても大事とされています。「仁」は一般的に愛情と訳されていますが、私はそれだけでは足りないと考えています。東洋哲学の大家である安岡正篤先生の本にもあるのですが、「仁」という漢字は「人」が「二」と書きます。人が二人いたら、それが社員同士でも夫婦でも、どちらかが必ずリーダーになる。そこで「仁」はリーダーが持つべき、人を育む愛情です。

 論語の8つの徳目「仁義礼智忠信孝悌」のうち、「仁」が最初に書かれているのも、人を育てることがとても大事だからです。

 人を育てるには優しさと厳しさの両方が欠かせません。管理職は部下のことを思うのであれば、優しさだけでなく、その人や組織全体のために厳しいことも言わなければなりません。社会のルールや道徳も教えなければならないのです。

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