「起きたらメール対応」はNG 生産性を倍増させる朝の習慣

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毎朝目が覚めて、最初にしていることは何だろう。電子メールやボイスメールの確認だろうか。それとも、生産的な1日を送るために達成すべきことを明確化するべく、少し時間を取って計画を立てているだろうか。

起床してすぐ携帯電話を手に取り、メールの確認をしている人は多い。しかし、この反射的な行動により、非常に非効率な1日を送ってしまう可能性が高まる。

私が創業したコンサルティング企業「リーダーシップIQ(Leadership IQ)」は、時間管理スキルに関するインターネット調査を実施。用意した12の質問の中に、次の2つの選択肢から一つを選ぶものがあった。

・朝、電子メールやボイスメールを確認する前に、生産的な1日を送るため達成すべきことを明確にするため計画を立てている。
・朝起きて最初にすることは、電子メールやボイスメールのチェックだ。

この調査には7000人以上が回答。その結果、朝起きたらすぐベッド脇の携帯電話に手を伸ばしてメールを確認することは、多くの人にとって驚くほど自然な行動であることが明らかになった。しかし、これには大きな問題がある。

インターネット調査では他に「勤務時間のうち何%が無駄になっていると思うか」という設問も用意されていた。先ほどの設問で「朝起きたらまず計画を立てる」と答えた人のうち、勤務時間の半分以上が無駄になっていると考えていたのは11%だったが、朝起きたらまずメールをチェックすると答えた人の間ではそれが20%に上った。つまり、朝一番にメールをチェックしている人の方が、勤務時間の半分を無駄にしている確率が82%高いのだ。

また、朝一でメールをチェックする人のうち、「今日は充実した1日だった」と感じて退社する日が多いと答えたのはわずか47%だったが、1日の始めに計画を立てる人たちの間では、その割合は68%だった。つまり、メールを読むよりも先に計画を立てる人の方が「今日はうまくいった」と感じて退社する確率が45%高い。

こうした簡単な習慣を実践するだけで、1日の生産性や幸福度に顕著な差が出ることを不思議に感じる人もいる。その差は、1日の計画を意識的に立てるかどうかによって生まれているようだ。メールを確認し、返信まで始めてしまえば、自分のその日の目標に取り組めなくなる。メールやチャットに返信している時間は、他者の予定や目標に応える時間だからだ。

例えば、同僚から依頼のメールを受け、その要望に応える場合。それは悪いことではないが、他者の依頼に対応している間は、自分の目標が棚上げになる。自分の目標をおろそかにして1日を始めてしまうと、1日の後半になって軌道修正し「さて、これから私の今日の優先事項に集中しよう」と考えるのは非常に難しい。メールなどへの返信を一度始めることは、簡単には戻ってこれないような滑りやすい斜面を転げ落ちるようなものだ。

「生産的な1日を送るため達成する必要があるのは、これとこれだ」と考えて1日をスタートすれば、他者のニーズを優先してしまう場合と比べ、自分の目標達成のための精神的ないかりを下ろせる。そうすれば、個人的な目標達成に集中する時間が1時間以上増えることが多い。

私の場合、自分の目標達成のためには必ず1日10時間必要なわけではない。仕事では、顧客の依頼に応えるのに1日6時間必要かもしれないが、人の依頼に対応する前に自分の目標達成のため1日1時間でも使えれば、1年で多くのことを達成できるだろう。

実際、忙しくなる前の早朝に1、2時間集中して仕事をすれば、充実した1日にするために必要な活動の大半を達成できる場合が多い。職場での8時間の労働よりも、カフェで1時間働いた方が多くの仕事をこなせた経験がある人ならば、理解できるはずだ。