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それぞれの思い、希望の鐘に託す=中越地震1年

それぞれの思い、希望の鐘に託す=中越地震1年
旧山古志村役場前の「希望の鐘」を鳴らす長島忠美元村長。 23日午後、新潟・旧山古志村(現長岡市) (撮影:小田光康)
【PJ 2005年10月24日】− 「この鐘をついて、なんだか心が晴れ晴れとした気分です」。新潟中越地震から1年たった23日午後6時過ぎ、新潟県の旧山古志村役場前にある「希望の鐘」を鳴らした五十嵐ヨシ(68)さんは記者にこう打ち明けた。

 1年前の10月23日午後5時56分、新潟県川口町を震源にマグニチュード(M)6.8、最大震度7の地震が発生し、新潟県内の長岡市や小千谷市などで51人が死亡、約4800人が負傷した。旧山古志村では計3人が死亡し、村全体の住宅4割が全壊と甚大な被害があった。現在でも、村の至る所で交通が遮断され、旧村民1700人が長岡市内の仮設住宅で暮らしている。五十嵐さんも、仮設住宅生活を強いられているその一人。

 五十嵐さんは鐘をつきながら「山を守ってきたお父さんがかわいそうでならないので、一刻も早く家や道路が元通りになりますように」と祈った。夫の弓(67)さんは、山古志村で生まれ育ち、林業や建築業を営んでいた。手をかけてきた裏山が地震で崩れ、それを見てぼうぜんとしていた夫の姿を見て、五十嵐さんは涙が止まらなかった。

 「お父さんと一緒に過ごしてきたふるさと、山古志に帰りたい。だけど、お店もないし、自信も無い。でも、がんばります」。涙ぐみながら、五十嵐さんは記者に話してくれた。これからどうなるか分からない。しかし、鐘を鳴らしたことで、気分が紛れたという。

 旧山古志役場前に設置されたドラム缶製の「希望の鐘」は京都・西本願寺から昨年末に寄贈された。新潟県中越地震の発生時刻、午後5時56分に合わせ、長島忠美元村長(現衆議院議員)や旧村民50人が黙とうをささげた。そして、おのおのが、それぞれの思いを込めて鐘を鳴らした。村を離れ、東京での職務が多くなった長島氏は「みんなのふるさとを取り戻すのが約束。この地にそれを約束したかった。鐘の音が大地に鳴り響いてほしかった」と語った。【了】

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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 小田 光康【 東京都 】
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