火消し能力の向上が炎上対策であると考える経営者は多いが、多くのケースでは「火のないところには煙は立たない」。日頃から、自社の問題点をしっかり見極めて改善する、いわば「燃えない組織」づくりこそが重要だ

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多くの経営者は「炎上対策」といえば、火消し能力のことだと考えている。しかし、いわれのないイチャモンで炎上に至るケースは非常に少なく、大抵は企業側にも大きな問題がある。自社の問題と真摯に向き合い、解消する努力をすることこそが、根本的で重要な「炎上対策」である。(ノンフィクションライター 窪田順生)

1本の投稿がアッという間に…
恐ろしいネット「炎上」を体験してみた

 先日、たったひとつの投稿がきっかけで、世間から猛烈なバッシングを受けるという体験をしてしまった。

 といっても、現実世界の話ではなく、シミュレーションでの出来事である。ソーシャルメディアデータを使ったマーケティング支援事業を展開する企業、ホットリンクが無償提供する「1時間だけ炎上防災訓練」を体験させてもらったのだ。

 このプログラムは、パソコンの前に1時間座わっているだけで「炎上企業」の気分を味わえるというもの。自社にとってよろしくない投稿があっという間に拡散され、世間からボロカスに叩かれるという一連のプロセスを擬似体験できるのだ。

 ネタバレになってしまうので、細かな内容まで明かすことはできないが、現実に起きたら企業が大打撃を受けそうなシビアなシナリオが次々と目の前で進行し、「露出」「拡散」「集約」「報道」という4つのステージごとにチェックポイントが提示される。つまり、自社が「炎上」というものに対してどれほどのリテラシー、備えをしているかという現状分析もおこなえるというわけだ。

 なぜこのような無償プログラムをつくったのか。ホットリンクはリスクモニタリングツールを提供しているので、てっきりその新客開拓のためかと思ったら、同社RS事業本部の四家章裕本部長は「それはあってくれたらいいな、くらい」として、開発の「真意」をこのように述べた。

「ちょっとおごかましいかもしれませんが、炎上後にどうするのかではなく、炎上前に健全化していくことの大切さに気づいていただけたらいいな、という思いからです。たとえば、ブラック企業だと叩かれる企業は、ブラック企業でなくなればいいわけですよね。我々としてもこれからは、燃えないようにどうすればいいのかという取り組みの支援をさせていただきたいと考えています」

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