中国への高関税措置に署名するトランプ米大統領(2018年3月22日、ロイター/アフロ)

写真拡大

 米国は3日、中国の知的財産権の侵害などを理由に、25%の追加関税の対象とする1300品目のリストを発表しました。当面は中国がターゲットとされていますが、日本にも矛先が向く可能性が高いといわれています。日本経済にはどのような影響があるのでしょうか。

 トランプ政権は3月22日、知的財産権の侵害などを理由に、中国に対して通商法301条に基づく制裁措置の発動を決定していました。

 しかしながらトランプ政権が発動した関税はこれだけではありません。通商拡大法232条に基づき、安全保障上の措置として鉄鋼に対して25%、アルミに10%の関税をかけることについても明らかにしました。この関税の対象となるのは中国だけではありません。今のところ日本も対象となっているのです。

 米国に対して鉄鋼やアルミを輸出しているのは、EUやカナダ、韓国など多くの国がありますが、制裁の対象となっているのは主要な友好国の中では日本だけです。トランプ氏は会見で安倍首相の名前をわざわざあげ、「日本はこれまでアメリカを利用し続けてきたが、その日は終わる」と述べており、日本に対して容赦しない方針を示しています。

 また通商政策を仕切っているロス商務長官は、国別では中国、品目別では自動車を重視しているといわれ、もしその通りに政策を実行した場合、中国の次にターゲットとなるのは日本の自動車である可能性は高いでしょう。

 米国の対日貿易赤字は7兆5000億円程度ですが、日本は米国に自動車関連で5兆円以上も輸出しています。日本の自動車メーカーは現地生産を進めてきましたが、スバルのように生産の約7割を国内で行っている企業もあります。最大手のトヨタもグループ国内生産比率が45%とかなり高い部類に入ります。最終製品を現地生産していた場合でも、部品は日本から輸出されるケースもありますから、部品の輸出が問題視される可能性も残されています。

 もし日本の自動車がターゲットとなった場合には、米国での現地生産拡大などが求められるでしょう。自動車メーカーとしては、どちらで作ってもそれほど大きな違いはありませんが、国内の生産設備がさらに縮小されますから、労働者や下請け企業にとっては打撃となります。
 
(The Capital Tribune Japan)