犇軌薛畍果で95%の精度を達成、実用化のめどをつけた

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 協和(東京都新宿区)は、人工知能(AI)技術を使って美容・健康食品の通信販売事業の付加価値を高めようとしている。コールセンターの電話対応にAIシステムを導入して新規受注登録を自動化する取り組みを始めた。今後はAIが利用者のデータを分析し、商品を提案する試みなどに着手する。人とAIの分担でサービス力を強化する。

“教育”で精度上昇
 協和が導入したAIシステムは、産業技術総合研究所発ベンチャーのHmcomm(エイチエムコム、東京都港区)のAI認識プラットフォーム(基盤)「VContact(ブイコンタクト)」を仕様変更した。通販利用者からの電話を受けて、名前や住所、生年月日、商品名など必要な項目を聞く。その内容をAIが音声から認識して帳票へテキスト登録する。今はまだ一部での活用だ。

 従来はコールセンターのオペレーターが手入力していた。AIシステムの導入を進めた協和情報戦略グループの針金一平チーム長によると、2018年1月にAIを導入した時点では精度が7割。「思わず笑ってしまうような変な文字に音声変換する」ケースもあった。だが、オペレーターの協力でAIが変換したデータを修正し“教育”するうち、95%の精度になり「読んで内容が分かるように」なった。針金チーム長は「外部のオペレーターが協力してくれたおかげで、思ったより早く実用化のめどがついた」と振り返る。

現場で鍛える
 現在、AIが電話の会話内容をテキスト化できるところまできた。新規登録と会話ログをデータ化する。残る課題は人名で、ワープロと同様に変換ミスが多い。「電話で氏名の漢字を確認するやりとりをAIが自力で反映できれば精度が上がりそう」と針金チーム長は指摘する。今後はAIを使うコールセンターの数を増やしていくという。

 協和は、ユーザーサービスの強化にAIを使う考えだ。ユーザーの疑問に答えるサービスもAIのチャットボットを採用する。利用者の悩みに答え、それに応じた商品を勧める。現状のAIチャットボットの受け答えは「けっこうとんちんかん」(針金チーム長)だが、早く実戦投入して現場でAIを鍛えた方が早く効率化に貢献できると見ている。

 今秋からは、電話の会話や登録データを活用し、利用者の利用開始1カ月後などにAIが「使用感はいかがですか」など“おうかがい”するサービスも始めたいという。人相手では話せないようなことも、AIだと話しやすくなるという説もある。一方で人でないとできないサービスもある。オペレーターとAIの役割分担を模索してサービスを底上げしていく。

 AIの導入は大手企業が先行する。体力の乏しい中堅以下の企業は導入が難しいと言われる。だが外部企業と連携して比較的安いコストで導入すれば、いきなり現場で使って鍛えられるという機動力が利点となるようだ。