大ヒットした先代の3代目「プリウス」。中古車市場に出回っている台数も多い(撮影:梅谷 秀司)

トヨタ自動車が2015年末から日本国内で販売している4代目「プリウス」。「『プリウス』が絶対王者ではなくなった理由」(3月12日配信)で解説したように、ピークに年間30万台以上を売った先代3代目(2009〜2015年)ほどの勢いはないが、毎月コンスタントに1万台前後を販売。2017年も日本自動車販売協会連合会(自販連)がまとめている乗用車ブランド通称名別ランキング(軽自動車除く)で約16万台と1位を守った。

プリウスは中古車市場でも活発に取引されている

2017年1月末時点でプリウスの累計販売台数は日本国内だけで約180万台に及ぶ。年式の新しい現行4代目はもちろん、3〜5年落ち程度で価格のこなれた3代目も中古車市場に出回る台数が多い。中古車情報サイトのカーセンサーをのぞいてみると、3月15日時点でプリウスの中古車は全国で約7500台の情報が登録されていた。プリウスと並ぶ売れ筋の「アクア」が同約5500台なので、やはりプリウスは中古車市場でも活発に取引されているということだろう。


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「特に爆発的に売れた3代目は新車としての流通台数もかなり多かったので、下取り査定額が伸び悩みぎみだという声を聞きます。そのため中古車価格は全般的には比較的割安感があるようです」。中古車販売事情に精通しているA氏は言う。

これはプリウスに限らない話だが、自動車メーカー系販売会社が売る中古車を買うか、独立系の中古車販売業者の中古車を選ぶかは、分かれ目の1つだ。

自動車メーカー系販売会社が売る中古車は、一般的に見て程度が良いケースが多い。たとえば、トヨタ系ディーラーでは自社で販売する中古車について「T-Value」というブランドをつけて展開している。わかりやすくいえばお墨付きを与える「認定中古車」のようなものと考えてもらえばいいだろう。

「日本の自動車メーカーや輸入車ブランドにおいて、認定中古車制度を導入しているケースは多いです。下取り車として引き取った中から、一定の基準をクリアした状態の良いものをピックアップして認定中古車として自社ディーラー併設の中古車展示場などで販売します。逆に認定中古車の基準からこぼれてしまった車両はオークションなどに出品して転売してしまいます」

トヨタ系ディーラーがT-Valueとして販売している中古車は以下の3つの安心をうたっている。

‘念に内外装及びタイヤやエンジンルームのクリーニングを実施
⊆嵶掌〆紺のチェックにより、車両検査証明書を発行(総合評価10段階、内外装5段階で点数評価。さらに修復歴や傷の有無も一目でわかるようになっている)
メーカーや年式を問わずに走行距離無制限で1年間の無料保証となる“ロングラン保証”(有料で3年まで延長)を付帯

さらにハイブリッド車に関してはロングラン保証に加え、「T-Valueハイブリッド」も付帯される。これは初度登録年月から10年目もしくは3年間のいずれか長いほうが保証期間となる「U-Carハイブリッド保証」(ただし累計走行距離20万kmまで)が付く。メインバッテリー(駆動用電池)も含むハイブリッド機構を保証期間内については無償修理できる。

加えて、ハイブリッドシステムを綿密に点検し、「ハイブリッドシステム診断書」が発行される。新車で購入した場合のメーカー保証は初度登録年月から5年もしくは10万kmとなっているので、中古車で購入したほうが保証期間はたっぷりとしている。

トヨタ系販売会社で中古プリウスを買う魅力の1つ

「プリウスの中古車は興味あるが、駆動用電池のコンディションが心配」との声もよく聞くが、駆動用電池まで含めて品質保証を付帯しているのも、トヨタ系販売会社で中古プリウスを買う魅力の1つといえる。

T-Valueのような自動車メーカー系販売会社の売る中古車はいろいろな特典が充実してくるので、相場から見るとやや高めだが、それだけ品質はある程度保証されている。一方で独立系の中古車販売業者の中古車販売価格は、相対的にそれよりも買い得感の高いケースが多い。

もちろん、たとえば程度の良いプリウスを下取りに出してトヨタ以外のメーカー車を購入した結果、オークションに出品されるケースもあるので、一概にトヨタディーラー以外で販売されているプリウスの中古車の程度があまりよくないということはなく、コンディションにかなりのバラつきがあるものと考えたほうがいいようだ。トヨタ系以外の中古車販売店でプリウスを購入する際には、購入後にどんなバックアップ体制があるのかを確認しておいたほうがいいだろう。


ハイブリッド車の中古車選びでは、リスクヘッジをどう考えるかがより重要になってくる(撮影:高橋由里)

認定中古車と認定外中古車で絶対的にコンディションに大きな差がつくということはない。価格は高めだが比較的“粒ぞろい”でバックアップ充実の認定中古車をとるかとらないかといった、リスクヘッジをどう考えるかが、ハイブリッド車の中古車選びではより重要になってくるといえるだろう。

現行4代目を登録済み未使用車やディーラー名義で初度登録を行い、代車または試乗車として短期間使用してから中古車として流通させるケースもある。現行4代目の新車購入を検討している人にとっては、T-Valueの現行プリウスを中古車で買うという選択肢も場合によってはメリットがありうる。