Google、通学バス内で学習できるRolling Study Hallsを拡大
Googleが米国内で実施中の「Rolling Study Halls」は、通学バスの中でWi-FiとChromebookを利用できる設備を整え、学校の勉強や課題提出などをサポートするプログラムです。同社は4月2日、新たに16の学区を追加し、数千人の生徒に提供すると発表しました。

米国では、学校でもインターネットを利用した勉強や課題が増えている一方で、自宅にネットワーク環境がなく自習ができない生徒も多く、「Homework Gap」として問題になっています。

そのような生徒の多くが、低所得者層や遠隔地、農村部などにおり、片道90分も通学バスに乗らなければいけないなどの負担もあります。

ならば、せめて通学バスの中で自習できるようにと始まったのが、GoogleのRolling Study Hallsです。この取り組みは非営利団体CoSNと低所得者層向けのブローバンドプロバイダKajeetと協力して行われています。

Rolling Study Hallsでは、通学バスの中に無料のWi-FiとChromebookを配備。生徒はそれらを使って学校の課題や学習を行えます。また、操作や勉強を教えるスタッフも一緒に乗り込み、生徒をサポートしているとのことです。

2016年に開始されたノースカロライナでの試験運用では、生徒たちは学習に励み、通学バスの中が非常に静かになったことに運転手が驚いたとのこと。つづいてサウスカロライナで行われた試験運用では、課題の完了率が上がり、逆に罰を与える割合が低下しました。生徒が学校生活に積極的になるなどの効果が認められたとのことです。

GoogleはRolling Study Hallsを新たに16の学区で提供。今学期末までに数千人の生徒が150万時間以上利用するとの目標を掲げ、学校以外での学習時間を最大限に活用できるようにしたいと考えているとのことです。

生徒だけではなく、Googleにも授業中にしか触れないChromebookを生徒に触ってもらえるメリットがあります。Chromebookの操作に慣れた生徒が、自分で購入できるようになった際、ChromebookやGoogleサービスを使いやすい端末を選ぶのは自然な流れです。

Futuresourceの調査によると、米国内でのK-12(幼稚園から高校まで)教育機関向けのシェアではChrome OSが60%近く圧倒的で、iOSは15%弱に留まります。

これに加えて、Rolling Study Hallsのような施策が展開されていくとなると、教育市場でのChrome OSの地位は当面揺るがない可能性が高いという見方もできるでしょう。