咳が止まらない……と訴える人が増えています。咳ぜんそくの人も増えているようです。

山田養蜂場の研究機関「みつばち健康科学研究所」から、はちみつに咳止め効果があるという研究報告が紹介されたので注目してみました。

咳止め薬より「はちみつ」のほうが効果が高い!?

まず、毎晩寝る前に、小さじ1杯のはちみつを飲んだ人と、同じく毎晩寝る前にジフェンヒドラミンという咳止め薬を飲んだ人を比較したデータです(蜂蜜1と蜂蜜2は、はちみつの種類の違い)。はちみつに医薬品と同等以上の咳止め効果があるとのことです。

はちみつのほうが咳止め薬よりも改善スコアが高かった。

では、はちみつのどんな成分が咳止めに作用しているのか? これについてはまだ研究中だそうです。橋本健研究所所長によると、

「実はすでに1.5トンものはちみつを精製して調べているのですが、いまだに有効成分の正体が突き止められていません」とのこと。

もしこれが明らかになれば、「ネイチャー」や「サイエンス」といった世界的な学術雑誌で発表されるような大発見になるかもしれないのだそうです。

「プロポリス」は花粉症を軽くしてくれる!?

つづいて、ミツバチの「プロポリス」についての最新研究データに注目です。

みなさん、プロポリスってご存知ですか?ミツバチがさまざまな樹木や花から集めてきた新芽やつぼみなどをミツバチ自身が出す蜜蝋(ミツロウ)と混ぜ合わせたものがプロポリスです。ミツバチはこれを巣の入り口やすき間に塗りつけます。それはプロポリスに抗菌作用があるからです。巣の中にバイ菌やウイルスを持ち込まないようにするためだそうです。

みつばち健康科学研究所によると、このプロポリスにスギ花粉症の症状を軽くする働きがあることがわかったそうです。

プロポリスを飲んだ群(緑色)のほうが症状の改善スコアが高く、薬剤の使用量が減った。

上は症状をスコア化したグラフ。プラセボ群とは試験用に偽薬を飲んだグループ人たちのことです。プロポリスを飲んだ人たちは、スギ花粉症の症状が軽くなっています。

「プロポリスを飲んでいると、抗アレルギー薬やステロイドなどの使用頻度を減らせるというデータを得ました。また鼻づまりに関しても、プロポリスを飲んでいる人の方が抑えられるという結果が出ています」(橋本健所長)

さらに、かぜを引いたときの「身体のだるさ」についても次のような結果が出ています。ひと冬プロポリスを飲んだ人と、飲まなかった人の比較データです。

プロポリスエキスを飲みつづけた人のほうが、身体のだるさは少なかった。(以上3点のデータ:山田養蜂所 みつばち健康科学研究所)

咳がつづいている人、薬を飲んでもなかなか治らない人、かぜを引ききやすい人、はちみつやプロポリスを試してみるのも一手かもしれませんよ!