ディスコ公式動画より

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 ディスコは、茅野工場(長野県茅野市)に半導体の製造で使う消耗品などを生産する新棟を建設する方針を固めた。投資額は約140億円。工場の面積換算で消耗品の生産能力を現行比2倍にする。IoT(モノのインターネット)の普及などに伴い半導体市場は拡大を続けており、需要増に応える。同社は広島県呉市に生産を集中させてきた。今後、茅野工場も主力拠点と位置付け、BCM(事業継続マネジメント)強化にもつなげる。

 茅野工場の新棟は2019年度に着工し、21年にも本格生産を始める計画。市況を見ながら18年度内に建設を最終判断する。新棟では半導体ウエハーを切断したり、研磨したりする砥石(といし)などを生産する計画。将来は半導体製造装置の生産も見込む。

 同社の生産体制は広島県呉市の2工場が主力。ただ「(災害などに備え)消耗品生産の完全バックアップ体制は必要」(関家一馬社長)と認識。新たな生産増強のタイミングで、茅野工場を強化することにした。

 これまで茅野工場は補助的な役割で、運営は子会社が担ってきたが、4月1日付けでディスコが直接運営する体制に改めた。今後、設備投資のほか1000人規模への人員増強を進め、25年までに呉市の2工場と茅野工場で、消耗品の生産割合を2対1にする計画。

 半導体製造装置・材料の国際団体「米SEMI(カリフォルニア州)」の調査では、半導体ウエハーに回路を形成する前工程工場への19年の設備投資額は前年比5%増の約630億ドル(約6兆7000億円)と、初めて4年連続で成長する見込み。そのため半導体の組み立て・検査をする後工程で使われる同社の装置や消耗品の需要も伸びるとみられる。