Photo:首相官邸HPより

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 渦中の森友問題。先週はキーパーソンである佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問が行われたが、たいした証言も得られず、野党のあいかわらずの詰めの甘さが露呈しただけの茶番で終わった。しかしそうは言っても、例の財務省による公文書書き換え問題が発覚してからは、官邸には強烈なアゲインストの風が吹きまくっており、マスコミも安倍総理批判一色だ。野党もマスコミも、アンチ安倍の一般市民も、ここで一気に安倍退陣まで追い込みたいところだろう。

 しかし、森友問題の「本質」は、森友学園の小学校認可や国有地払い下げに安倍総理や昭恵夫人の関与があったかどうかではない。今回はそのことについて述べる。

森友問題の「本質」は
どこにあるのか

 ご存じのように森友問題とは、森友学園に対して国有地が不当な安値で売却されたという問題だ。特に問題視された根拠は、隣接地(現・野田中央公園)が豊中市に14億2300万円で売却されているのに、森友学園には1億3400万円で売却されているということ。豊中市が取得した公園敷地は9492平方メートル、森友学園が取得した土地は8770平方メートル。ほとんど同程度の広さでこの価格差。これが「10分の1の価格で売却された」と言われる根拠だ。そして、この不当な値引きに安倍昭恵夫人が深く関わっていたのではないかという疑惑が、森友問題の根幹だ。

 もちろん、国有地払い下げの大幅値下げに、時の総理やその総理の関係者が関わっていたとしたら大問題だ。だからマスコミも野党も安倍総理や昭恵夫人の関与を疑い、追求しているのだが、問題の本質はそこにはない。仮に、安倍総理や昭恵夫人がこの国有地払い下げになんらかの形で関わっていたとしても、問題の本質は「時の権力者やその関係者が関わっていたとしたら、なぜ国有地が不当な値段で払い下げられたのか?」ということだ。

 民主主義が未熟な国であれば、権力者が絡む案件で行政が配慮するのは普通だろう。しかし、まともな民主主義国家であれば、そのようなことは起きてはならないし、起きないような仕組みになっている。三権分立はその最たる仕組みだ。

 今回の件は、財務省という行政機関と、総理大臣という行政のトップの関係から生まれたと(マスコミや野党は)しているが、たとえ組織のトップからの指示があったとしても、不当なことはやらない――それが組織、特に行政組織のあるべき姿だ。しかし実態として、森友学園には不可解な価格で国有地が払い下げられた。もっとハッキリ言えば、仮に官邸や昭恵夫人からの働きかけがあったとしても、理財局が大幅値引きをしてしまったのはなぜか、ということだ。問題の本質はそこにある。

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