毎年、雨の多い「ヤマハレディース」。だが、今年は4日間とも晴天に恵まれ、例年なら日をおうごとに散っていた桜並木(コースの入り口からクラブハウスへと続く道路の両脇に咲いている)も、4日間、きれいな状態で選手たちを出迎えた。
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ところが、この時期の晴天は別な危険性をはらんでいる。とにかく花粉がひどくい状態て、記者も喉が痛く鼻は壊れた水道のよう。「記者の目」というタイトルを掲げながら、まさに目も開けられない状況だった(ちなみに飲み薬を二種類飲んで鼻にスプレー、さらにマスクもしている)。
決して誇張ではなく、ベテランキャディの梅原敦氏は「こんなにひどいのは10年ぶりぐらい」とコメント。花粉症がひどいことで有名な吉田弓美子は予選落ちを喫し、「雨が降らないと葛城は無理!(笑)」と目を潤ませながら話していた。トップ10に入った選手でマスクをしていたのは下川めぐみだけ。花粉症の選手にとって厳しい4日間だったのは間違いない。
一方、「花粉症ではない」という条件つきで飛距離が出ない選手にとっては、まさに“恵みの晴れ”となった。なぜか?
4つあるパー5だが、ほとんどの選手は距離的に2オンできない。目まぐるしく向きが変わる強い風も特徴で、アゲインストともなればパーオンすら危うくなる。グリーンが固い葛城ゴルフ倶楽部では、ユーティリティではボールも止めづらい。
飛ばない選手にとって雨が降れば本当に厳しい戦いとなるが、晴れていたことで状況が一変した。初日に2位タイとなった青木瀬令奈は、「この大会は雨が多くていつもしんどい思いをしていました。でも、晴れたことで3〜4番手違うホールもある」と、飛ぶ選手との差を苦にしなかった。トップ10に入った選手でドライビングディスタンス10傑に入ったのは二人だけ。2位となった菊地絵理香は47位、最終日にアン・ソンジュ(韓国)とともにノーボギーラウンドだったユン・チェヨン(韓国)は49位。飛距離よりも正確性やショートゲームが求められる戦いとなった。
それでも今年の「ヤマハレディース」で歴代優勝者が上位をにぎわせたのは、やはり葛城というべきなのだろう。上位勢の話でしばしば出てくるのは、「地味にプレーをしたほうが勝つ」という点。ボギーがきてもアンラッキーがきても、ひたすらグリーン手前からの攻めを徹底し、パーを並べ続けてチャンスを待つ。それができなければ、葛城の女神はすぐさまそっぽを向いてしまう。
選手の技術が向上し、3日間大会でも二桁アンダーが多くなりつつある昨今の国内女子ツアー。バーディ合戦ほどの華はない地味な戦いだけに、やってるほうはたまらないかもしれないが、こういった粘りあいも面白い(文・秋田義和)。
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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