なぜ小学生から英語を学ぶようになっても日本人は英語が駄目なのか? 外国人や英語教師が見た「日本人の英語」

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 子どものいる読者なら知っている人も少なくないだろう。この4月より、小学3年生からの英語の授業がスタートする。これは’20年から全面的に実施される「新学習指導要領」への移行措置で、英語教育の拡充を求める自治体や学校で先行的に取り入れられるそう。‘20年からはセンター試験に代わって「大学入学共通テスト」も始まり、これまでの「読む・聞く」能力に加え、「書く・話す」という表現力が評価されることとなる。

◆真面目な生徒ほど話せない

 現在は小学校5年生から、週1コマ程度行われている英語の授業だが、今後は小学校3年生から週1コマがスタート。小学校5年生からは週2コマに増える予定だ。先述のとおり、スピーキング能力も試されるなど、大学受験でも英語の試験は大きく変わる。

 小学生や大学入試を控えた子どもを抱える親ならば注目しておきたいニュースだが、果たしてこういった英語教育の改革に自分の子どもが対応できるのか心配な人も多いはず。そこで今回は公立校の日本人英語教師や、英会話スクールの外国人講師に英語が話せる/話せない生徒、それぞれに見られる特徴を聞いた。

 まずは英語が苦手、話せない生徒の特徴。こちらは日米の教育者から似たような意見が寄せられた。

「失敗することを恐れる人は、あまりいい生徒とは言えません。自分の言葉に100%自信があるとき以外話さないような生徒は、たいてい一番英語を覚えるスピードが遅い。これは文法ばかり勉強させられる日本の生徒によく見られる特徴です。教科書に載っている話し方ばかり暗記して、実際の会話に耳を傾けない。そのため、自然な話し方が身につかないんです」(アメリカ人講師・男性・33歳)

 都内某公立校で教える日本人教師も次のように語る。

「文法を気にしすぎる子は英語への苦手意識が強いですね。1か100かしかないと思っているので、自分で話す機会を奪ってしまっているんです」

 完璧主義であったり、真面目すぎるが故に話せない……。こういった面は従来の試験や成績・評価からは見えてこなかった部分だろう。教育者はもちろん、親としても単に結果だけを見て善し悪しを決めるのではなく、勉強をする過程でしっかりコミュニケーションを取ることが大事になるはずだ。また、反対に積極性はあるが、教科書通りの暗記は苦手という人には大きなチャンスとなるかもしれない。

 そのほか、英語が苦手な生徒の特徴としては、「そもそも英語を学ぶ、話すことに必要性を感じていない」(日本人教師・男性・31歳)、「理解できないことがあると諦めてしまう」(アメリカ人講師・男性・37歳)などが挙がった。

◆言葉だけでなく、文化に興味があることがカギ

 一方、英語が得意な生徒の特徴も、日本人と外国人、それぞれの教育者の意見は重なった。

「英語圏のものに限らず、他国の文化や慣習に対して敏感な生徒は英語が上手なことが多いです。これは新しいことを学んだり、挑戦しようとする資質があるだけでなく、まったく違う原語に対して、自分の思考法を変えられるということの裏返しです」(イギリス人講師・男性・35歳)

 学校の教育だけで学ぶのではなく、言語の背景にある文化を通して、より実践的な使用法を吸収するということだ。

「映画や音楽、海外ドラマであったり、英語圏の文化への興味が強い人は上達するのも早い。学ぶことへのモチベーションが高くなるだけでなく、教育の場以外でも、英語に接する機会が増えるのが要因かもしれません。テレビ番組などでも日本語が話せる外国人にスポットを当てると、たいてい日本の文化に興味がある人が多い。それと同じことだと思います」(日本人教師・男性・31歳)