新入社員は無意識に「先輩・上司が気になる行動」をしている場合があります(写真:プラナ / PIXTA)

この4月から新社会人になる皆さんは、入社初日から失敗できないと、さまざまなことに神経を張り巡らせているかもしれない。しかし、本人は気をつけているつもりでも、新卒社員が無意識にやってしまいがちなNG行動は少なくない。ここでは、そうした“気になる行動”を先輩たちからの証言や、実例を交えてお伝えしていきたい。

無意識行動1 相づちの使い方を間違えている

就職活動の時に敬語を覚えたけれども、まだまだ不安という人は少なくないだろう。


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「『ねえ、ねえ』と言われて、振り向くと、今年入ったばかりの新入社員。『これ、わかんないよ』とたずねられ、唖然としました」(通信機器会社勤務・Kさん)というように、あからさまなタメ口をきく人はまれだろうが、間違いがないよう、いま一度、使い方を確認しておきたい。

意外と失礼だと気づかずに使いがちなのが、相づちだ。年上の話を聞く時の相づちは「はい」を使うべきだが、「ええ」「うん」といった言葉を使う人がたまに見受けられる。しかし、「ええ」や「うん」は対等か年下の相手でしか使ってはいけない言葉だ。

「そうそう」の相づちはタメ口のように見える

また、女性が使いがちなのが、「そう」「そうそう」という相づち。決して悪気はないのだろうが、相手からすると、これもタメ口で話されているように見えて、印象が悪くなる。これに加えて、「なるほど」という相づちも、相手の言っていることを上から目線で評価しているように思われるので、先輩や上司にはあまり使わないほうがいいかもしれない。

無意識行動2 大学の講義の感覚で、研修を受ける

多くの会社では、入社すると、研修がはじまる。会社で働く上で大切なことを学ぶはずなのに、大学の講義のような気分なのか、講義中に居眠りをしたり、お菓子を食べたりする人がいるようだ。あくまでも仕事の一環、それらの行動はもちろんNGだ。

IT会社で新人研修を担当するIさんは、研修の最中でトイレに立つ新入社員をよく見かけるという。

「昨年も、各部署の部長が仕事内容を説明するときに、開始30分も経たないうちに、2人の新入社員が途中でトイレに行きました。その研修は2時間通しの予定でしたが、結局、途中でトイレ休憩を入れることに。ある部長は『今の子は2時間もたないのか』と憤慨していました」

生理現象はやむを得ないこともあるが、大学時代のように、「休憩時間は友人と話していたので、トイレに行きそびれた」「興味のない話の時にトイレに行けばいい」などというようでは、社会人の自覚が足りない。トイレは休憩中にしっかり済ませておこう。

教わるときは何度も聞くことのないよう、メモを

無意識行動3 何度も同じ質問をする

『ゼロから教えて 新人教育』の著者で、研修会社M’sコミュニケーション代表取締役の大部美知子氏は、最近の新入社員は、「一度、教えたことを覚えておらず、何度も同じことを聞く人が多い」と指摘する。何度も聞くということは、教えてくれた先輩の貴重な時間を奪う行為であり、嫌われても文句はいえない。

何度も聞く人に共通するのは、教えてもらっている時に、メモをとらないことだという。「わからなければあとでネットで調べればよい」と思っているから、メモをとらないのかもしれない。しかし、各社の仕事のノウハウがネットに載っていることはない。メモをとる習慣をつけておきたい。

無意識行動4 見てはいけない場面で、無意識にスマホをチェックする

電車に乗ったらすかさずスマホ、信号待ちでも何気なくスマホ、歩きながらでもスマホ――というように、少しでも時間ができると、無意識にスマホをチェックするクセがついている人は多いだろう。しかし、会社ではそのクセを出さないよう、気をつけたほうが良い。

たとえば、「会社の廊下で歩きながらスマホを見ていて、前から歩いてきた部長や課長を無視して通りすぎてしまう」「ランチに連れていってもらった時、先輩の話を聞かずに、チラチラスマホをのぞいている」といったことがあると、常識のない新入社員だと思われる。

「昨年の新入社員が、外での仕事中に携帯で野球中継をこっそり観ていて、お叱りを受けていた」(広告会社・Kさん)などというのは、もちろん論外だ。

無意識行動5 入社早々、見た目で個性をアピールしようとする

システム会社に勤めるシステムエンジニアのWさんは、かつて、こんな新人を見たという。

「入社して数カ月後に、いきなり金髪にしてきたのです。私たちSEは、システムの導入にあたり、客先に常駐しないといけないので金髪などご法度。社長が激怒しすぐさま、黒く染め直していました」

こんな人はさすがに少ないだろうが、個性を出そうとして、派手な服装などで周囲に悪い印象を与えたらもったいない。少なくとも、入社後数カ月ぐらいは、どれぐらいまでの服装や身だしなみが許されるのかを慎重に探ったほうがいいだろう。

無意識行動6 社内のエレベーターに、無遠慮に乗ってしまう

前出の大部さんは、ある会社の新人研修をしていた時、次のようなことがあったという。

「その会社の役員がお客様をお見送りするために、エレベーターに同乗していたのですが、途中の階で、新入社員が何食わぬ顔をして乗ってきました。しかも、役員と目があったのに、会釈もしなかった。それで私も『何を教えているんだ』と叱られてしまいました」

こうしたときは、あえて自分は乗らず、お客様たちに先に行っていただくのが無難。自分が乗ることで、お客様に窮屈な思いをさせてはいけないからだ。また、お客様がいなかったとしても、役員クラスと同乗する時には会釈ぐらいはするのがマナーだ。

「会釈をしなかったのは、役員の顔が分かっていなかったから。エレベーターに限らず、廊下で役員とすれ違った時に会釈しなければ、問題アリです。入社間もない時期でも、役員の顔と名前ぐらいは覚えておくようにしたいです」

「3年でやめて独立」を社内で公言してはいけない

無意識行動7 キャリアプランを正直に語りすぎる

最近の20代は、高校や大学でキャリアプランを描くことの重要性を教えられているので、就職後のプランを明確に描いている人も多い。中には、「この会社で3年ぐらい勤めて、スキルを身につけたら、独立する」などというように、入った会社を“通過点”ととらえるプランを思い描いている人もいる。

もちろん、そうしたプランを立てていることは問題ないが、もし、会社の先輩に聞かれたとしたら、正直に答えすぎないほうがいい。自分が働いている会社を“通過点”だなどといわれたら不愉快だし、ちゃんと教えようという気をなくしてしまうからだ。不用意な発言で、自分の首を締めないようにしたい。

以上のことを“意識”して、社会人生活を気持ちよくスタートできることを筆者は願っている。