南アフリカで汚職が追求されていたジェイコブ・ズマ大統領が退任し、シリル・ラマポーザ大統領が就任しました。ラマポーザ大統領は、ネルソン・マンデラ元大統領の側近といわれる人で、ズマ大統領のもとでも副大統領を務めるなど大変優秀な方のようです。(イメージ写真提供:123RF)

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■南アフリカの新大統領

 日本に居住しているとなかなか情報が入ってこない南アフリカ情勢。FXに関心がある方はランドの動向などに関連して情報を入手されているかもしれません。筆者は、金、プラチナの情報に触れるようになって初めて南アフリカの情報について触れるようになりました。

 最近、南アフリカの政治情勢で動きがありました。汚職が追求されていたジェイコブ・ズマ大統領が退任し、シリル・ラマポーザ大統領が就任しました。ラマポーザ大統領は、ネルソン・マンデラ元大統領の側近といわれる人で、ズマ大統領のもとでも副大統領を務めるなど大変優秀な方のようです。

 ラマポーザ大統領は、鉱山労働者のストを率いたこともあるということで、リーダーシップがあるというだけでなく、南アフリカが持つ鉱山資源に対する造詣があり、今後どのような姿勢で臨むのか興味が持たれるところです。

■ラマポーザ大統領とプラチナ市場への影響

 ラマポーザ大統領は、マンデラ大統領が後継者にしたいと考えていたとのことですが、一旦は政治の世界からビジネスの世界に転じました。多くの企業を経営する経営者でもあることから、そのリーダーシップに加えて経営センスを生かした政治運営が期待されるものと思います。先ほども触れたように、鉱山労働者のストを率いたこともあることから南アフリカの資源に対する姿勢を今後注目する必要があるでしょう。南アフリカ最大の輸出産物であるプラチナは、今後の政治運営の影響を受けることが考えられます。

 これは予想になりますが、ラマポーザ大統領が上記のことに成功するためにはズマ大統領の負の遺産を清算する必要があります。そのためには、情報公開、公明性を含めた政策が必要になるでしょう。その上で初めて諸政策が生きてくるものと考えます。

 ラマポーザ大統領の就任が好意的にとらえられる一方、ランドへの影響やプラチナの価格への影響が今後注目されることになるでしょう。また、鉱山会社の再編などと相まって、今まで伸びてきた南アフリカの経済を基礎に、金利政策の再考、失業率低減など課題を同時に解決しながらの運営になると考えられます。こうした条件が整えられはじめて以降に、プラチナ市場にも影響がでてくるとも考えられます。

■終わりに

 南アフリカの経済は、他のアフリカ諸国と比べて底堅いといわれています。また、サブサハラ・アフリカ地域(サハラ以南49か国を指します)の入り口としても注目されています(注)。

 その地域だけで、中国、インドの人口をいずれは抜き大きな市場になることも予想されており、ラマポーザ大統領の政治運営は、プラチナ市場、そして今後の南アフリカ、サブサハラ・アフリカの行方を占う上でも注目しなければならないでしょう。

 今回は、南アのラマポーザ大統領とプラチナ市場への影響と題してお話ししました。

(注)南アフリカ経済に関しては、以下の資料は大変よくまとめられています。
堀江 正人(三菱UFJリサーチ&コンサルティング 調査部 主任研究員)
「南アフリカ経済の現状と今後の展望」三菱UFJリサーチ&コンサルティング 2017年3月6日
(情報提供:SBIゴールド)(イメージ写真提供:123RF)