大人なら知っておきたいお葬式マナー

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人の死は悲しいものですが、いざという時に備えてお葬式マナーはきちんと把握しておきたいですよね。遺族の方へ無礼を働かないよう、必要なしきたりや礼儀をおさらいしておきましょう。

【写真を見る】香典袋の表書きは“御香典”ならどの宗派でもOK

■ どの宗派でも使える香典袋の表書き

3月13日放送の「この差って何ですか?」(TBS)では、お葬式にまつわる作法を取り上げました。まず悩むのが、お葬式に参列する時の服装。冠婚葬祭マナーアドバイザーの木野島光美さんによると、たとえ黒色であっても仕事用として着用しているスーツはお葬式には不向きだそう。

なぜ仕事用のスーツを着てはいけないかは、喪服と比べれば一目瞭然。一般的なスーツの背面には“ベント”と呼ばれる切れ込みがあるのに対し、喪服にベントはありません。ベントは昔、西洋の貴族が武装したり乗馬をしたりする際、動きやすいように入れられたものの名残り。お葬式は静かに偲ぶ場所なので、ベントがあるスーツは避けてくださいね。

頭を悩ませるもう1つの大きな問題が、香典袋に関するマナー。香典袋にはいくつか表書きがありますが、宗派によって使えるものと使えないものが。迷った場合はオールマイティな「御香典」にするのが無難です。中に入れるお金は偶数だと割り切れてしまい“個人と縁が切れる”ことにつながるため、5千円や1万円など奇数の金額を包むのが理想的。

そして、意外と知らないのがお葬式で使ってはいけない言葉。「ご冥福をお祈りいたします」の“冥”は暗黒の死後の世界という意味もあるので、宗派によっては適切でないことも。「ご愁傷様でございます」や「お悔やみを申し上げます」ならどの宗派でも使えるので、ぜひ覚えておきましょう。

番組で数々の礼儀作法が明かされると、視聴者からは「参列する時は気をつけようって肝に銘じた」「覚えていて損はない情報。ありがたい」「『ご冥福』がダメなんて知らなかったよ! 今後は使わないようにしないと」といった声が。MCの加藤浩次も「勉強になりました!」と感慨深げな表情を浮かべていました。

■ お葬式を欠席する時にやるべきこと

体調不良などの事情でお葬式を欠席する場合は、まずは電話で欠席に対する謝罪とお悔やみの言葉を伝えます。親族や親しい間柄の方のお葬式に出られない時は、あとで弔電を打つのも一つの手。お花や線香と電報をセットにしたものもあるので、弔意を込めて贈るとよいかも。御香典は他の参列者に預けるか現金書留で送るのが一般的です。手渡ししたい場合は後日遺族を訪問しても問題ありませんが、必ず事前に都合を聞くようにしてくださいね。

ちなみに、ごくまれに結婚式とお葬式がバッティングしてしまうケースも。その時は基本的にお葬式を優先させましょう。お祝いは後日でも伝えられますが、故人とのお別れは1度きり。SNSでも「結婚する友人には心の中で“おめでとう”を言いつつ葬儀に出ました」「結婚式へ行ってご祝儀だけ預けて、その足でお葬式へ」といった経験談が上がっています。

突然不幸に見舞われた時も、大人としてあわてずしっかり対応しましょう。(レタスクラブニュース)