本店のある都通り沿い、「ノルベサ」の裏手にある2号店。ドラッグストアの看板を目印にすると良い

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「行列ができる」というのは、人気のバロメーターのひとつ。飲食店であれば、お腹を空かせて行列に並び、待ち望んだメニューが出てきた時の一口の喜びは格別だ。しかし、北海道民は「並ぶのが嫌い」とよく聞く。混雑した場所に慣れていないのか、冬は外気の寒さが厳しすぎるためか、理由はさまざまなのだろうけれど、例にもれず筆者も人気店に行く時は可能な限り空いている時間をねらう派だ。

ハワイアンテイストな店内。本店とは違った雰囲気で「すあげ」の味を楽しめる

とはいえ、そんな道産子が行列をなしてまで通う店がある。地元のスープカレー好きをはじめ、国内外の観光客から絶大な人気を誇る「すあげ」だ。店名通り素揚げした串刺しの大きな具材が特徴で、繁華街に店を構えていることもあり、昼時や週末はビルの外まで列が続く。

そんな人気店のほど近くに、2017年4月、2号店「すあげ2」が移転オープンした。

もともと江別市内にあった2号店を本店そばに移転したのは、ひとえに「お待たせしているお客さまに、少しでもストレスなくスープカレーを提供するため」と、2号店・店長の庄子剛史さんは言う。スタッフ自ら本店に並んでいるお客に声をかけるなどして、2号店へ誘導しているそう。

何も知らず本店からスタッフに誘導されてここを訪れた人は少しびっくりするかもしれない。店内に足を踏み入れると、そこは常夏の島ハワイのような空間! 古民家風の造りが特徴的な本店の雰囲気とは打って変わり、明るい色合いの壁や白木の装飾、サーフグッズが並ぶ。隠れ家風の立地とあいまって、日常を離れて避暑に訪れたような気分だ。

「すごく深い意味があってハワイアンテイストにしたというわけではないのですが、全部本店と同じというよりは、それぞれの個性もあった方が良いかな、と思って」と話す庄子さん。

2号店でしか味わえないオリジナルメニューもある。「ソフトシュリンプと野菜カレー」は、柔らかい殻ごと揚げたエビが主役の一皿。他にはない香ばしさで、今では人気メニューのひとつに。

また、2号店では選べるスープの種類が本店とは変わる。本店では、オリジナルのトマトベースにスパイスが効いた定番の「すあげスープ」と、イカ墨をプラスした「イカ黒」の2種類だが、2号店では「すあげスープ」と、エビのエキスをプラスした「エビ赤」から選ぶことができるのだ。2号店ならではの味を楽しみたい人は、「エビ赤」を注文するのがおすすめだ。

1番人気のメニューを聞くと、そこはやはり本店と同じく「パリパリ知床鶏と野菜カレー」なのだそう。炭火を通したジューシーな知床鶏とたっぷりの野菜。ボリューム満点だが、チキンや野菜といったヘルシーな食材とあっさりとしたスープとの組み合わせなので、老若男女、国籍すら問わずスープまで飲み干していく人も少なくない。

「すあげ」のこだわりといえば、「赤米」もそのひとつ。2400年前に中国大陸から伝わったこの古代米を白飯とブレンドしているのだ。たんぱく質やビタミン、ミネラルが豊富なのが特徴で、スープとの相性や栄養バランスなどを考えながら、このライスにたどり着いたそう。

庄子店長が個人的にイチオシしてくれたのは、2号店限定の「ハニーマスタードチキンと野菜カレー」(1150円)だ。すあげファンにとってはよく知られたメニューで、注文を受けると「昔からのファンの方かな」と思うという。

このメニュー、かつて本店にあったもので、移転前の2号店でも復活メニューとして登場。はちみつとマスタードに漬け込んだチキンは驚くほど柔らか。「パリパリ知床鶏」がスパイスと香ばしさたっぷりなのに対し、ほんのり甘みがあり、他のメニューとはまた違ったスープとのハーモニーを楽しめるはず。

昔からのファンも、これまで行列に混じるのを諦めてしまっていた「すあげ」初心者も、ぜひ「行列のできる店」の味を「行列のできない店」で味わってみては?

すあげ2 ■住所:札幌市中央区南4西5-8-8 アイビル2 4F ■電話:011・378・4420 ■時間:ランチ11:30〜15:30(LO15:00)、ディナー18:00〜22:00(LO21:00)、土日11:30〜22:00(LO21:00) ■休み:水曜(祝日の場合は火曜) ■席数:42席(禁煙)(北海道ウォーカー・高橋結香)