「誰も思いつかなかったようなこと」を書く必要はありません

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公務員試験・昇進試験の受験者必読。

「小論文はどうやって評価が決まるのか?」
「自分の書いた答案は、どこが悪いのか?」
「どうすれば、合格答案が書けるようになるのか?」

新刊『落とされない小論文』で、「全試験共通の減点要因」を明かした元NHKアナウンサーの超人気講師今道琢也氏が、これらの疑問に明確な結論を出す。本連載では、書籍の内容の一部を特別公開し、本番直前からでも、独力で合格水準まで到達するスキルと考え方をお伝えしていく。(構成:今野良介)

「ありきたりな対策」を書いたら
評価されないのか?

小論文試験の受験者から、「内容に独自性がある答案のほうが、評価は高いのか?」ということをよく聞かれます。結論から言えば、これは試験の種類によって異なります。

ある公務員試験の受験者から、「ありきたりの対策を書いてしまったら評価されないのではないか?」と質問されたことがあります。この人は、「女性の社会での活躍を促すためにどう取り組んでいくべきか」という出題に対して、「育児休業を取りやすくする」「待機児童を解消する」などを軸に解答するのはありきたり過ぎないか? ということを心配していました。

しかし、こういう出題では、誰も思いついていないような独自性のある対策を書かなければいけない、ということはありません。

とりわけ公務員試験の場合「少子化問題について、どのような対策をとるべきか」「温暖化防止へ行政としてどう取り組むか」といった「行政の課題に対しての取り組み」に関する問題がよく出されます。

そもそも、今まで誰も考えつかなかったような素晴らしい取り組みを、受験生が1時間程度の試験時間で考えられるものではありません。また、それを期待されているわけでもありません。先進的な取り組みや、日本でも取り入れられそうな外国の事例などがあれば盛り込んでもよいですが、そういう斬新なことを中心に書かないとまずい、と考える必要はありません。

公務員試験の評価ポイントは、次のようなことです。

・公務員としての見識があるか?
・行政上の課題に対しての関心・問題意識を持てているか?
・それらを的確に文章としてまとめる力があるか?

先の「女性の社会での活躍を促すためにどう取り組んでいくべきか」という問いであれば、育児休業を取りやすくする、待機児童を解消するといった基本的なことを書けることが非常に大事です。

そこを外して、奇をてらったことを書いても、よほど素晴らしいアイディアでない限り、評価されることはないでしょう。

ただし、これが大学入試になると、少々話が違ってきます。大学教員の仕事は、いかに他人がやっていない研究分野を見つけて、いかに独自性のある論文を書くかということです。そういう発想を持った人が作問、採点しています。もっとも、大学入試の場合、出題分野もパターンも千差万別なので、出題によって対応方法が違い、「こうすればよい」と一概に言いにくいのですが、発想のオリジナリティが求められるものが多い、ということは頭に入れておく必要があります。

公務員の主な仕事は、目の前の課題を、現実的な方法で解決していくことです。
一方、大学教員の主な仕事は、まだ発表されていない新しい理論や実験結果を論文にすることです。

この違いが、出題内容や評価ポイントに表れていると言えます。

「教員試験」はどうか?

教員試験は、両者の中間的な位置づけになるでしょう。たとえば教員試験でよく出る「子どもたちの社会性を育むにはどうしたらよいか」「信頼される教員になるにはどうしたらよいか」といった問題は、これまでの前提を覆して考えるような問題ではありません。

しかし、具体的なやり方は、教員一人ひとりが創意工夫していかなければならないことです。それぞれの受験者が、教育実習や塾のアルバイトで経験したことや過去に先生から受けた指導などを踏まえながら、自分なりに最良と考えることを書きます。その意味での独自性は求められます。病院採用試験や昇進試験も、考え方は同じです。

『落とされない小論文』では、このほか、大学受験、公務員試験、病院試験など、あらゆる小論文試験に一発合格する必要最低限の情報を凝縮して伝えています。ぜひ、直前対策に使い倒してください。

【参考記事】
合格する小論文は「この7ステップ」で書ける!
全試験共通の王道プロセス
(http://diamond.jp/articles/-/158808)

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