金目鯛にみる、がつがつしない千葉の県民性

写真拡大

 金目鯛の旬は冬から春。漁場の北限は千葉・茨城の沖だが、その銚子沖で一匹ずつ釣り上げる『つりきんめ』が珍重される。底引き網と違って傷がつかない。近所のすし屋の主人は「銚子や勝浦沖のキンメは日本一」と、値段が高くても仕入れる。

 皮と身の間に、うま味のある脂が乗っている。刺し身や煮付けが普通だが、しゃぶしゃぶもいける。皮は焼いてワサビじょうゆ、もしくは湯引きしてポン酢じょうゆで頂くと酒が進む。頭と骨でだしを取った雑炊も美味。

 2006年6月には地元・千葉県の「地域ブランド水産物」の認定第1号に選ばれている。ところが県民の認知度は、いまひとつ。『つりきんめ』は知っていても、それが県外でプレミアムとなっているのは意外なようだ。

 海面漁業の漁獲量全国7位という千葉県。脂の乗ったキンメが当たり前と思われているのはうらやましいが、どうもおっとりしていて、がつがつしない県民性のせいらしい。

 趣味の釣りで各地を訪ねるたびに、自然の恵みに対する評価を地元が知らないケースに出くわす。もったいないと思う。既存の地域資源を棚卸し、再検証してはどうだろう。外国人旅行客に指摘されてから日本の魅力に気づくようでは情けない。