トランプ米大統領が仕掛けた“貿易戦争”によって、株式市場は世界同時株安に陥っている。

 米国が鉄鋼とアルミニウムに関する輸入制限を発動した先週23日、日経平均は一時1000円を超す下落幅を記録した。

「EUや韓国は輸入制限から除外されたのに、日本は対象国のままでした。市場は、トランプ大統領は中国と同じように日本をターゲットにするつもりだと判断し、日本株は猛烈に売られたのです」(株式評論家の倉多慎之助氏)

 この日、世界の主要市場のなかで、東京が最大の落ち込みを見せた。マイナス幅は、米国(NYダウ)とドイツが1.8%で、中国(上海)は3.4%、韓国は3.2だったが、日経平均は4.5%。米国や中国など海外売上比率の高い企業の株価下落がキツかった。

 半導体製造装置関連のSMC(海外比率69%)は前日比でマイナス8.4%に沈み、二輪車大手のヤマハ発動機(同90%)はマイナス7.9%、工作機械大手のオークマ(同55%)はマイナス7.4%だ。

「トランプ大統領は、中国製品に対し500億ドル(約5.2兆円)規模の新たな関税を課すとしています。中国経済だけでなく、日本の中国関連企業を直撃するでしょう」(倉多慎之助氏)

「日経中国関連株50」指数に組み込まれている日立建機の株価はマイナス7.3%、信越化学と日本精工はマイナス6.7%、コマツはマイナス6.3%だった。トランプの“中国イジメ”が、日本企業を襲ったのだ。

 市場が最も不安視しているのは、80年代の日米貿易摩擦の再燃で、自動車関連株は大幅下落を始めている。自動車部品のデンソーや東海理化、トヨタ紡織などは、日経平均の下落率を上回る厳しい下げだった(別表参照)。

「海外勢は3月第2週(12〜16日)まで10週連続の売り越しで、この間の合計売越額は過去最大の約8兆2000億円にのぼっています。外国人投資家は森友問題をイヤ気し、安倍政権に見切りをつけ始めています。日本離れは加速するばかりでしょう」(市場関係者)

 株式アナリストの黒岩泰氏によると、テクニカル分析の節目は「日経平均1万9933円」だという。

 ここを下回ると、底なし相場が出現するらしい……。