昨年、日本生産性本部がおこなった調査で、企業に勤める10〜20代の社員の、いわゆる「心の病」にかかる割合が近年増加していることが共同通信などで報じられ、ネット上でも話題になっている。

これは「メンタルヘルスの取り組み」に関する企業アンケート調査(有効回答数:上場企業221社、2017年7〜9月実施)。同調査は2002年から2014年まで隔年で7回実施しており、今回は8回目となる。

調査結果によれば、10〜20代が前回調査(2014年)の18.4%から27.9%に急増。ちなみにその他の世代をみてみると、30代は調査開始以来もっとも少ない割合で、ピーク時の61.0%(2006年)からは32.6%と激減。なお、最も大きい下げ幅となったのは、2010年の58.2%から2012年の34.9%だった。40代は35.8%で、30代とは対照的に、2006年の19.3%からじわじわと上昇傾向にある。

10〜20代、30代、40代で「心の病」を抱える人の割合がいずれも3割前後と拮抗し始めていることについて、同本部は、これまで「30代」に不調者が多かった理由は、責任が重くなるものの管理職にはまだなれず、「責任と権限がアンバランスになる」ためだと考えられてきたというが、「この’責任と権限のアンバランス’が40代、10〜20代にも広がったと考えられないだろうか」と分析している。

この分析に、Twitter上では、

“今の自分の周りにもうつ病を患っている若者が多いように感じるなぁー”

と納得感があるという声がある一方で、

“昔からうつ病の人はたくさんいたと思う。病と認識する人が増えただけなんじゃないかなと。。”
“うつ病患者が増えたというより、情報が行き渡ってうつ病という病気の認知度が高まったんじゃないかな。
気付かないで働いてる人もいただろうし。
あと、新型うつみたいな変なのも増えたし。”

という声や、

“権限があって責任の無いベテラン社員が多いのか?”
“「心の病、若手社員に急増」の原因を、「責任の重い仕事を任されるがそれに見合ったポスト・権限が無い」との分析だけどさ、上司からの必要以上の叱責とか、いつも不機嫌で、いるだけで疲れる上司の機嫌取らなきゃいけないことが原因ではなくて?”

など、分析にやや違和感を覚えている声も。

ネットでは10〜20代で「心の病」が急増していることばかりが注目されたが、12年前と比べて30代で減っていること、それと同時に40代で増えていることもあわせて考えてみたいところ。2006年当時30代だった層が、「心の病」を抱えたまま年齢を重ね、40代になっているということなのだろうか。そして今の30代は自分を大切にし、上手に生きようとし始めている世代なのかもしれない。

(花賀 太)

2017年 第8回「メンタルヘルスの取り組み」に関する企業アンケート調査結果
-プレスリリース|公益財団法人日本生産性本部
https://activity.jpc-net.jp/detail/mhr/activity001523.html
心の病、若手社員に急増 10〜20代、企業調査-共同通信
https://this.kiji.is/348375545220023393