プルデンシャル生命保険、東京第一支社の柴田浩太郎氏。

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営業とは、人生をすり減らす仕事ではない。自分自身が最も磨かれる仕事である」。プルデンシャル生命が営業の哲学や心がまえを配信する人気facebookページ「日出ずる国の営業」から、全5回にわたって営業パーソンだけでなく、広くビジネスパーソンの学びになるような印象的な「指南」を紹介します。第4回は「自分を会社に見立てて事業計画書を書く」という柴田浩太郎さんのケースです――。(全5回)

※本稿は、『プルデンシャル流 心を磨く営業』(プレジデント社)の第6章「戦略」の一部を再編集したものです。

■「一対一のヒューマンビジネス」に惹かれ転職を決意

東京第一支社の柴田浩太郎は、大学卒業後、半導体製造装置メーカーに就職した。若手にも何十億円規模のプロジェクトをどんどん任せるような会社だった。新卒の柴田も大型プロジェクトの最前線に配属された。「お客さまの課題を見つけて解決策を提示する『営業』という仕事がとても楽しいと思いました」

しかし、大規模な取引に結び付くクライアントは限られていて、当然ながら担当先を自分で選ぶことはできない。

「会社対会社の大きなプロジェクトの営業であるということは、半面、自分でコントロールできる余地が少ないということです。自分の貢献度が見えにくいところに物足りなさを感じていました」

そんな時期にプルデンシャル生命から声がかかった。

ライフプランナーという仕事が、人対人、一対一のヒューマンビジネスであり、成長と成果の源はすべて自分自身、というところが自分にぴったりだと感じた柴田は、転職を決意した。

「一人ひとりのお客さまの課題を解決する仕事が好きなんです。それを高いレベルで実践し続けるために常に努力する自分でありたいと思いました」

■「やらない勇気」と「やりぬく力」が大切

転職してしばらくは、教わったとおりに基本に忠実にコツコツとやっていくことで、何とか順調に結果を出していくことができたと柴田は言う。

「でも3〜4年たってさらに高い営業成績を、と考えたときに、現状の延長線上では難しいと思いました。

当時、私のいた営業所には、社内のチャンピオンに2回輝いた凄腕の先輩がいました。その先輩は、お客さまへの徹底した対応、次々と仕事をこなすパワーなど、何から何まで人並みはずれていました。その人の営業スタイルをまねて、やみくもにゴルフや飲み会にとことんお付き合いする、という時期がありました。

今考えると浅はかですが、そのときは表面的なところをまねしていれば先輩のようなスーパー営業マンになれるのではないかと勘違いしたんです。でも営業成果には結びつかず、業績は下降線をたどり、体も壊してしまいました。その結果思ったんです。こういうスタイルは自分には合わない、この仕事を続けていくためにはこれではダメだ、と」

柴田は、「自分に合うスタイルとは何だろう」と自問してみた。そして、「自分の強み」を改めて考えるようになったという。

柴田を採用し、入社時から見守ってきた当時の支社長は、柴田の人となりについて次のように語る。「とても誠実で実直。やると決めたら過剰なまでにとことんやってみる性格です。そして、非常に頭がよくて、ロジカル・シンキングが得意ですね」

柴田は自分の資質や性格を踏まえ、まずは自分自身を会社に見立て「自分事業計画書」を作成することにした。

・理念
・ミッション・ステートメント
・中期経営方針
・事業の定義と事業領域
・3年後定性目標・定量目標
・事業環境分析と戦略課題

など、50近くの項目を挙げて作成したそうだ。

事業計画書作成にあたってのポイントは、「強化すべき分野」を挙げる一方で「注力しない分野」も明記したことである。

「時間やエネルギーには限りがありますから、することとしないことの選択は大切です。成果を挙げたい領域、自分が最も力を発揮できる範囲を見極めて、そこに自分の力を集中することが大事だと思います。

できないと思うことは始める前にあきらめる。できると思うことはできるまでやる。つまり、『やらない勇気』と『やりぬく力』が大切なんです」

■こんな自分でありたいという“定性的な目標”を

冷静で堅実、知的で分析的、「数値目標をパワーでクリアするタイプではない」と柴田は自己分析する。しかし、目標はずっと達成し続けている。そこにはどのような秘訣があるのだろうか。

「ある期間に一定の成果を挙げようと考えたとします。でも、期間の設定はあくまで自分の都合であって、相手の都合ではありません。その期間にこだわりすぎると相手に無理をさせてしまうかもしれない。

そこで発想を転換して、まずはお客さまにとってのベストのタイミングはいつなのか、を徹底して考えます。今すぐなのか、1カ月後なのか、それとも1年後なのか。そして、お客さまそれぞれのベストのタイミングでご契約をお預かりできるように、逆算して準備をしていきます。

多くのお客さまをしっかりフォローできるようになったことで、お客さまによって異なるベストタイミングを逃すことがなくなり、毎月・毎年の営業成績も徐々に安定するようになってきました」

さらに柴田は、研修や勉強会で学んだことを自分自身に定着させるため、単にメモを取ってレポートをまとめるのではなく、パワーポイントを使って丁寧に資料作成をしている。相続に関してまとめた資料は100ページ近くになるそうだ。

「やりすぎですよね(笑)。でも、お客さまに伝えることをイメージして資料を作ろうとするとき、自分に必要な知識や情報が不足していると、うまくまとめられません。知識の穴をきちんと埋めるように学び直すことで、お客さまにお伝えすべき情報が正しく深く自分の中に定着するのです。

また、どうしたら短い時間でわかりやすく必要な情報を伝えられるだろうか、と試行錯誤しながら作るので、プレゼンテーションのトレーニングにもなります」

柴田は、お客さまに提案を行う際に「お客さまのお役に立ちたい」という思いが一番大切だと語る。そんなお客さまを思う気持ちのベースにあるのが、「人としてどうあるべきか」ということだと言う。

「事業計画で数値目標などを策定しますが、自分にとって最も大切なのはむしろ『定性的な目標』だと気付いたんです。具体的には『どんな自分になりたいか』ということです。

基本的なことですが、たとえば家庭を大切にして生きること、小さな約束もきちんと守ること、ハンデのある人や困難に直面している人に寄り添うこと、仲間とともに切磋琢磨しあうこと──言いかえれば、自分の人生をよりよく生きる、ということでしょうか。一番難しく、なかなか全うできませんが。これらのことは自分の人生にしっかりと向き合ったときに初めて達成できるのだと思います」

<柴田浩太郎の「指南」>
●「自分らしさ」「自分の強み」を考え、成果につなげる
●「強化すべき分野」と「注力しない」分野も明確にする
●お客さまにとってのベストタイミングを考え、逆算してスケジュールを立てる

(プルデンシャル生命保険フェイスブック(日出ずる国の営業)運営事務局)