「ガラガラうがい」は口をゆすいだあとで。

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人は誰でも風邪をひく。しかし、いつもピンピンしている人がいる。彼らには「早期発見・即対処」という共通点がある。風邪をひきそうになっても悪化させないから、周囲から「風邪をひいているように見えない」のだ。では、彼らはいつ、何をしているのか?

本記事では、現役の内科医、救急救命医、薬剤師などの知見と医療統計データ、150近くの最新の医学研究論文や文献を総動員し、「医学的に正しい風邪対策」を紹介する裴英洙氏の話題の新刊『一流の人はなぜ風邪をひかないのか?MBA医師が教える本当に正しい予防と対策33』から、内容の一部を特別公開する。(構成:今野良介)

「うがいピットイン」しよう

無意識に口や鼻を触ったり、空気中に浮遊するウイルスを知らないうちに吸い込んだりして、私たちの「のど」は常にウイルスの脅威にさらされています。

のどを保湿しウイルス感染を防ぐには、何よりもまず、うがいを習慣化することです。定期的にうがいをしてウイルスを洗い出し、常にのどを潤しておくことが、風邪予防に直結します。

トイレで用を足して手洗いを済ませたら、うがいをすることをセットにしましょう。理想的には、2時間ごとなど、「ピットイン」するつもりで定期的にうがいするのが効果的です。

「うがい薬」に風邪の予防効果は望めない

自宅に、市販の「うがい薬」を常備している人も少なくないでしょう。結論から言えば、うがい薬に風邪の予防効果は望めません。

健康な成人387人を対象に、水とポビドンヨード(うがい薬)の両方を使って、60日間比較試験したうがいの研究があります。その実験によれば、1日3回以上の水うがいで、風邪症状が36%減少し、うがい薬との差異は確認できなかった、という結果が出ています。

逆からいえば、 1日3回水でうがいするだけで、4割近く風邪予防に効果を発揮できるのです。1日1回、自宅でうがい薬でうがいするよりも、外出中でもこまめに水うがいをするほうが有効だと言えるでしょう。

うがいする前に「口をゆすぐ」

ウイルスの性質などを考慮すると、理論上、正しいうがいのやり方を導き出せます。
そこで、私が実践しているうがいの3ステップを紹介します。

(1)コップに水、もしくはぬるま湯を用意する
(2)口に水を含み、正面を向いたまま「クチュクチュ」と口の中をすすいで吐き出す
(3)また口に水を含み、顔を上に向けて、「がー」と声を出す(普通のガラガラうがい)

ポイントは(2)。
うがいをする前に、口をゆすぐことです。

口の中には、食べ物のカスやウイルスがたくさん存在している可能性があります。満員電車や会議室など、ウイルスが密集しやすい場所を出たあとにいきなり「ガラガラうがい」をすると、ウイルスをのどの奥に押し込む危険性が否定できないのです。

口の中の汚れやウイルス数を減らしてから、本格的なうがいに移行します。そして、ガラガラうがいをするときは、必ず声を出してください。その声が震えたら、のどの入り口である口蓋垂(こうがいすい)の奥へ届いている証拠です。

また、ランチ後に歯みがきをする人は、歯みがきを終えたあとにうがいをするようにしましょう。

同じ論理で、満員電車や会議室などの密閉空間を出た後に飲み物を飲む場合は、うがいをしたあとで飲むようにすることもアリでしょう。

『一流の人はなぜ風邪をひかないのか?』では、このほか、日常生活の中で風邪リスクを激減させる具体策を詳しく紹介しています。

仕事を休めないビジネスパーソンはもちろん、結婚式や旅行など重要なイベントを控えた方、受験生やその家族、妊娠中の方など、絶対に風邪をひけない時期に、ぜひ本書の内容を実践し、肉眼で見えない風邪ウイルスと戦う正しい方法を身につけてください。

(参考記事)
○○を出し続けると風邪予防になる

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