もっと!「日本の美味しさ簡単レシピ」
福井が誇る伝統の発酵フード〈へしこ〉を使ったトマト味のパスタ。

旅行先で買ったり、おみやげでもらったストックフード、キッチンに埋もれてませんか?その1品、ぱぱっとひと手間加えるだけで、きちんとしたひと皿になるんです。料理家さんたちが提案する、日本各地のストックフードを使った簡単レシピの連載を、より詳しく、コツやポイントとともに紹介します。今回は〈南風食堂〉三原寛子さんが「へしこ」をアレンジしました。

十四皿目 〈南風食堂〉三原寛子さん×へしこ 発酵させた鯖の風味をまとったトマトソースをパスタにからめて。

その昔、若狭で作られ鯖街道を通って京都へと運ばれた「へしこ」は、魚を塩と糠に漬け込んで熟成させる保存食。福井を始め、石川、丹後半島の名産として知られる。「福井出身の友人宅で香箱蟹の季節にみんなで集まるのですが、そのシメとしていつも作っているのが、このへしこのパスタなんです」と、三原寛子さん。

▶まずは、材料の下準備をします。

今回もすごくカンタン!にんにく、玉ねぎとトマトでソースを作り、パスタを和えるだけ。

▶へしこは骨を取りながら粗めにほぐしておく。

油をひいたフライパンでにんにく、玉ねぎを炒めたら、粗めにほぐしたへしこを投入。「へしこは粗めにほぐしておくと、調味の材料としてだけでなく、食べるときに具材としても楽しめます」と、三原さん。

▶トマトのかたちが崩れるまで炒める。

続けて、ざく切りにしたトマトを炒める。かたちが崩れてペースト状になるまでしっかりと。

▶調味料と水を加えてとろりとするまで煮込む。

バルサミコ酢と砂糖、水を加えて、とろりとするまで5分ほど煮込んでソースは完成。

▶パスタを茹で、ソースで和えたらできあがり!

塩を加えた湯でパスタを茹で、先ほどのソースとよく和えて。

▶へしこの独特の旨みがとけ込んだトマト味のパスタに。

独特の旨みがあり、塩気もしっかりしているへしこはアンチョビと同じような使い方もできるので、パスタのソースにもぴったり。アンチョビより柔らかな風味に仕上がるので、ぜひ一度実際に味わって。トマトも缶詰ではないので、フレッシュな印象のソースがからんだパスタは、リピートメニュー入り間違いなし!

今回使用したのはこちら

【へしこ】

鯖を塩と糠で漬け込んだ、福井で古くから親しまれている発酵食品。糠を軽く落としてから炙り、ごはんやお酒のお供にも。国産の鯖を使用した「へしこ職人 糠さば片身」751円(税込)。■お問い合わせ:食の國 福井館☎03-5524-0291 ふくい南青山291☎03-5778-0291

今回のレシピはこちら

【へしことトマトのパスタ】

材料(2人分)
にんにく……………1かけ
玉ねぎ………………1/2個
トマト………………中1個
へしこ…………………60g
バルサミコ酢……小さじ2
砂糖………………小さじ1
水……………………150cc
オリーブオイル……大さじ1
スパゲティー…………160g

作り方
1.にんにくは芽を取り、薄切りにする。玉ねぎも薄切りに、トマトはざく切りにする。へしこは骨を取り、粗めに身をほぐす。
2.フライパンにオリーブオイルをひき、にんにくを炒める。香りが出てきたら、玉ねぎを加え、弱火で透き通るまで炒める。へしこ、トマトを加え、トマトの形が崩れ、ペースト状になるまで炒める。バルサミコ酢、砂糖、水を加え、5分ほどソースを弱火で煮つめる。とろりとしたソース状になったら火を止める。
3.鍋に3リットルの湯(分量外)を沸かし、塩(大さじ2・分量外)を加え、スパゲティーを指定分数茹でる。ザルにあけ、温めておいた2のソースと合わせ、よく和える。

レシピを教えてくれたのは……

【〈南風食堂〉三原寛子】

みはら・ひろこ/小岩理佳さんとの料理ユニット〈南風食堂〉として、雑誌の料理紹介から、食に関する企画提案や商品開発まで幅広く活動。

photo:Chihiro Ohshima