ドットダッシュ(Dotdash:アバウトドットコム[About.com]の新社名)が、「ホーム」と「フード」カテゴリーのコンテンツをまとめて、スプルース(The Spruce)という新ブランドを生み出したのが1年前だ。これにはリスクも伴っていた。広告量を30%削減したのだ。

しかし、この1年でスプルースのオーディエンスは3倍に膨れ上がった。コムスコア(comScore)によると、1月のユニーク訪問者数は3000万人だったという。このおかげで第4四半期の収益は年比較で40%成長している。ダイレクトセールスの広告もまた、昨年の第4四半期と比べて、この第一四半期には増加が見られているという。なお、具体的な数字は明らかにはしてもらえなかった。

「メディアが非常に多くて混雑しているこの分野において、我々がチャンスをつかめるのか、疑問も大きかった。しかし、マーケターや広告主が要求するものは、常に変化している。今回はその変化の風向きが我々に有利に働いた」と、ドットダッシュのCEO、ニール・ヴォーゲル氏は語った。

流入は検索が大部分



スプルースのページテンプレートすべてにまたがる広告一つひとつのパフォーマンスデータを彼らはまとめている。広告主には、彼らの広告のパフォーマンスデータに加えて、ビューアビリティ、クリックスルー率(CTR)、ホバー時間(hover time:マウスオーバー時間)やその他のエンゲージメントにまつわる指標の水準となる値が提出されている。オープン取引でスプルースの在庫を購入した広告主は対象外となっている。

スプルースのゼネラルマネージャーであるエリック・ハンデルスマン氏によると、スプルースの編集員たちは彼らのコンテンツが古くならないように尽力しているという。サイトのアーカイブには5万4000もの記事が存在している。記事は必要に応じて更新されるが、最後に更新された時期は平均して1年未満となっている。人気のある記事は四半期ごとに内容の確認が行われるという。

これらのコンテンツの大部分は、オーディエンスが目的意識を持って発見するものばかりだ。シミラーウェブ(SimilarWeb)のデータによると、このサイトのデスクトップトラフィックの90%以上は、検索から来ている。そのためスプルースではサイトを訪問するユーザの興味関心のマッピングに多くの時間を割いている。その情報を使って、複数の記事をパッケージ化しているのだ。

彼らが最近開発したプロダクトに「ジャーニーズ(journeys)」がある。お互いに関連した記事をグループ化し、オーディエンスにより多くの記事を読んでもらうよう促進するものだ。たとえばマティーニの作り方に関する記事を読んでいれば、人気のカクテルやカクテルブレンダーの購入ガイドとなっている「究極のカクテルガイド」という記事をおすすめされる、といった具合だ。

PMPが現状の成長株



「もちろんエンゲージメントを気にしてはいる。しかし、エンゲージメント自体が失敗か成功かを示す指標だとは、我々は思っていない。我々はユーザが何度もサイトに戻ってくることに関心があるのだ」と、ヴォーゲル氏は言った。

スプルースはeコマース収益も伸ばしている。しかし、2017年の成長のほとんどは、ディスプレイ広告とブランデッドコンテンツの販売に由来する。これらのセールスは、彼らが過去11カ月のあいだに開発した32のオーディエンスセグメントに基づいている。

具体的な数字は明かさなかったが、ヴォーゲル氏によるとスプルースの広告収入はプログラマティックとダイレクトでちょうど半分ほどに分かれているという。もっとも成長が早いセグメントはプライベートマーケットプレイスとのことだ。

Max Willens(原文 / 訳:塚本 紺)