大幅な円高株安が進行、市場は貿易戦争や地政学リスクを警戒

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[東京 23日 ロイター] - 23日の東京市場では、大幅な円高・株安が進行。トランプ米大統領が、最大600億ドル規模の中国製品に対し関税を課すことを目指す大統領覚書に署名。中国も対抗措置を計画している。

貿易戦争勃発による世界景気減速への懸念からリスク回避の動きが加速。ドル/円<JPY=>、日経平均<.N225>ともに年初来安値を更新した。

さらにトランプ大統領は22日(東京時間23日早朝)、マクマスター大統領補佐官(国家安全保障問題担当)を解任し、後任にジョン・ボルトン氏を充てるとツイッターで明らかにした。ボルトン氏はイランや北朝鮮に対する軍事力行使を支持するタカ派で、ロシアに対しても強硬路線をとっている。

地政学リスクの不透明感も加わり、ドル/円は朝方、一気に105円を割り込み、2016年11月以来となる104円台に下落。円高による業績悪化懸念も強まっており、日経平均の下げ幅は一時800円を超え、3月5日に付けた年初来安値2万0937円を更新し、昨年10月以来の安値水準に落ち込んでいる。

FXプライムbyGMOの常務取締役、上田眞理人氏は「トランプ大統領が唯一成果をあげた米税制改革(減税)の景気押し上げ効果も、グローバル経済の停滞によって相殺される」と指摘。ドル/円について「心理的節目を下回った後は勢いよく戻るのが通常のパターンだが、今回はそういう流れになっていない。ドル安/円高方向に潮目が変わった」とし、今年上期のレンジは100―108円との予想を示した。

(伊賀大記)