Twitterは、今年のニューフロント(NewFront:デジタルメディア広告枠の販売イベント)におけるプレゼンを前に、ライブ番組の新規契約を目指し、オンデマンド視聴の販促に力を入れる意向だ。

同社は広告支援を受けられる動画クリップに編集可能なセグメントを擁し、通常のライブ放送よりも多くの視聴者にリーチできるライブ番組のさらなる提供を図っていると、ライブショー制作に関してTwitterと協議中のメディア企業3社の幹部は語る。

ライブ番組のオンデマンド動画クリップへの作り替えは、Twitterはすでに昨年(2017年)、ビデオ戦略の一部として実施しているが、事情通によれば、これはあくまで生放送を優先したものだった。今年は、オンデマンド視聴が持つ生放送視聴者数をしのぐ可能性を踏まえ、自社プラットフォームで提供する新たなライブ番組制作に関する交渉の席で、オンデマンド配給案をメディア企業に売り込んでいるという。

「Twitterは、ライブを捨てるつもりはないが、ビデオオンデマンドのさらなる利用を考えている」と、メディア企業幹部の1人は語る。Twitterの広報担当者はコメントを控えた。

BuzzFeedによる番組の事例



メディア企業との交渉中、Twitterがその新番組の基本的ひな形として挙げているのが、BuzzFeedのモーニングショー「AM to DM」だ。「AM to DM」の場合、大半の視聴者は生放送ではなく、放送終了後にツイートされる個々のセグメントの動画クリップを観ていると、Twitterは前述のメディア企業幹部3人のうち2人に語ったという。

BuzzFeedの番組の動画クリップをはじめとするオンデマンド動画は、Twitterのビデオビジネスにおける成長を後押ししている。同社はアンプリファイを通じてプレロール広告を販売し、それらをプロモツイートとして流し、より多くの視聴者に向けて拡散させているからだ。Twitterのプレロール広告枠は TVを含む複数のプラットフォームに及ぶキャンペーンの延長として購入しやすいため、広告主のあいだで人気が高い。さらに、その広告収入の70%を受け取るメディア企業のあいだで、Twitterはより高い人気を博している。

「これは、パブリッシャーにもTwitterにも大金を生む、大きな動画ビジネスだ」と、前述のメディア企業幹部の1人は語った。ただし、この幹部の会社はまだ、Twitterとの契約締結には至っていないという。

より良くフィーチャーする方法



さらに、Twitterはライブ放送におけるオンデマンドの訴求力をメディア企業に喧伝するだけでなく、人々のタイムライン上におけるこうした動画への注目度の高め方も検討している。

「彼らは[オンデマンド動画を]より良くフィーチャーする方法を探っている」と、別のメディア企業幹部は語る。

昨年、Twitterはタイムライン上部にユーザーの好みに合わせてリアルタイムイベントを表示する新機能を試験的に導入した。これまではスポーツ関連のコンテンツ限定だったが、BuzzFeedは2018年3月第3週にTwitterがそこにニュースコンテンツも加えたと報道した。 将来的には、そこに番組の動画クリップも流し、さらなる視聴者および収入増を視野に入れているという。

「コンテンツをアップロードし、確実に収入を得られるプラットフォームがある」と、前出のメディア企業幹部は語る。「現在、それができる真のプラットフォームはYouTubeしかないが、Twitterも肉迫しつつある」。

Tim Peterson(原文 / 訳:SI Japan)