先ごろ、米国の市場調査会社IDCは、昨年(2017年)における、スマートウオッチの世界出荷台数が、3270万台になったと報告していた。

 しかし、このほどの最新レポートで同社は、今年の出荷台数は、さらに増え、前年比33%増の4360万台になると予測している。

[JBpressの今日の記事(トップページ)へ]

「一時的な大騒ぎで終わらなかった」

 IDCによると、消費者は、ようやくスマートウオッチの便利さに気づき始めた。現在のところ、その用途の多くは、フィットネスなど健康関連機能だが、モバイル決済や、メッセージングといった機能も注目されるようになってきた。

 また、米アップルが昨年9月にセルラー対応(携帯電話通信機能内蔵)モデルを発売したが、すでに、こうした単体で通信が行える製品が、新しもの好きの消費者に受け入れられている。

 今後は、音楽のストリーミング再生や、各種センサーを使った健康管理機能など、セルラー通信を生かした用途が広がり、これらがスマートウオッチ成功の重要な要素になっていくと、IDCは予測。スマートウオッチは一時的な大騒ぎで終わらなかったとも、同社は指摘している。

 2017年の1年間に、最も多くのスマートウオッチを出荷したメーカーは、アップルだ。その出荷台数は全体の過半を占めており、同社は依然、この市場のリーダーだという。

 ただ、この分野では、米フィットビット、米ガーミン、そして、米グーグルのOS「Wear OS(旧称:Android Wear)」を採用するメーカー各社が、次第に勢いを増していくと、IDCは見ている。

 一方で、スマートウオッチは、ウエアラブル市場の中で、最も平均販売価格が高い機器となっている。スマートウオッチの売上金額は、今後、ウエアラブル市場全体の3分の2以上を占めるまでになると、IDCは予測する。

ウエアラブル市場、最も台数が多いのはリストバンド型

 ただ、出荷台数ベースで見ると、スマートウオッチはウエアラブルの中で、3割程度にとどまるという状況。例えば、IDCが推計する、今年におけるスマートウオッチの、全ウエアラブル機器出荷台数に占める比率は32.8%。

 これに対し、フィットネストラッカーなどの「リストバンド型」機器は35.9%と、より高い比率。また、リストバンド型を洗練させ、ファッション性を重視した腕時計型の機器(IDCは「ベーシックウオッチ」と呼んでいる)は、24.4%になるという。

 IDCが定義するウエアラブル機器には、このほか、耳に装着する「イヤウエア型」、シャツや帽子などに付ける「衣服型」がある。しかし、いずれもその台数比率は、5%に満たないという。

今後の主役はスマートウオッチとベーシックウオッチ

 そして、これらすべてを合わせた、ウエアラブル機器全体の、今年における推計世界出荷台数は、1億3290万台。これが、今後、年平均13.4%で伸び続け、2022年には、2億1940万台に達するという。

 今後は、リストバンド型の比率が低下していく。それに伴い、スマートウオッチとベーシックウオッチが比率を伸ばしていくと、IDCは見ている。

(参考・関連記事)「スマートウオッチ、ついに普及期に突入か」

筆者:小久保 重信