「かぼちゃの馬車」とスルガ銀行を巡る動きに加速度が付いて来た。一連の流れをかいつまんでまとめてみると・・・

【前回は】スルガ銀行は「かぼちゃの馬車」でどこへ行く!(4)

 「かぼちゃの馬車」に対する融資を一手に引き受けて来たかに見えるスルガ銀行が、17年10月に「新たに一定の条件」を加えて融資の引き締めに転換したため、資金繰りに窮したスマートデイズがサブリース賃料を20%引き下げたという。定額保証家賃を返済原資に当て込んでいたオーナーの間で動揺が始まった(“新たに加えられた一定の条件”がどんな条件なのかは、伝えられていない)。

 今年1月にはスマートデイズ社が賃借料の支払いを全て停止したことから、オーナーにパニックが広がり社会に知られることとなった。

 2月24日、「かぼちゃの馬車」を巡るトラブルで、大半(ほとんど全てとも言われる)の建設資金を融資していたスルガ銀行が、実態調査を始めることが伝えられた。所有者(オーナー)に保証されていた家賃が一方的に支払いが停止され、700人以上が融資返済に窮する事態に陥っていたことを受けて、融資先への聞き取りなどを行い、自行の貸し付けの妥当性を詳細に調べるという。

 2月27日、毎月のローン返済額が100万円前後になるとされるオーナーや顧問弁護士等76人が、融資を受けたスルガ銀行横浜東口支店に対して、3月から返済を停止すると通知した。スルガ銀行側も「当面は、返済が止まっても差し押さえなどを行わない」と応じて、オーナーとの個別交渉に弾力的と窺わせる姿勢を滲ませた。オーナーらで構成される「スマートデイズ被害者の会」は、集団訴訟なども視野に入れてスルガ銀行の融資責任を追及するとしている。

 3月8日、「スマートデイズ被害者の会」の呼びかけに応じたオーナーなど73人が、国会に赴き、衆院財務金融委員会の議員や金融庁幹部に対してスルガ銀行の融資の実態を報告し、ずさんな審査状況を説明するとともに、不正行為の有無に関する調査を求めた。

 3月15日、シェアハウス経営に投資したオーナーが返済不能に陥っている問題で、被害弁護団の弁護士8人と所有者35人の計43人が、スルガ銀行に対して全容解明と契約の白紙撤回を求めた。

 3月16日、「かぼちゃの馬車」に対する投資トラブルで、金融庁がスルガ銀行に対して銀行法に基づく報告徴求命令を出したことがわかった。スルガ銀行は大半の所有者に物件の取得資金を融資しているが、審査書類の改ざん事例が多く見つかっているため、経緯を詳細に把握することが必要だと認識したと伝えられている。金融庁にとっては、収益力の低下が喧伝される地銀の中にあって、桁違いの収益力を誇っていたスルガ銀行は、まさに自慢の孝行息子の筈であった。他の不甲斐ない地銀を叱咤する、お手本としていたのかも知れない。そんな優等生に、「何をやって来た!」と言わなければならなくなった金融庁の苦衷は、察するに余りある。