ネコ用人工血液、中央大とJAXAが開発

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 中央大学理工学部の小松晃之教授と宇宙航空研究開発機構(JAXA)の研究グループは、ネコ用の人工血液を開発した。JAXAの結晶生成技術を利用し、ネコの血液中のたんぱく質「血清アルブミン」を結晶化して分析。さらに酸素を運ぶたんぱく質「ヘモグロビン」をこのアルブミンで包んだ製剤「ヘモアクトF」を合成し、赤血球の代替物となることを確認した。製品化に向けた開発を進め、代替血液として2023年にも市場投入したい考えだ。

 微小重力下にある国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」で、ネコ血清アルブミンの良質な結晶を得た。その後、地上に持ち帰った結晶を大型放射光施設「スプリング8」のX線を利用し、構造を解析した。

 近年、大量出血した動物や貧血の動物を治療するための輸血の頻度が増加している。だが現状では動物用の輸血備蓄システムがなく、血液を提供する動物の確保が課題となっている。

 他大の医学部などと共同でヘモアクトFをマウスやラットに投与し、安全性や有効性を検証した後、ネコへの投与実験につなげる。