ロシア大統領選挙でプーチン氏が圧勝した。だが、ロシアの経済面において言えば、彼の最後の任期は「斜陽」を体現するものになりそうだ Photo:代表撮影/ロイター/アフロ

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圧倒的得票率でプーチン再選
強いリーダーシップでロシア経済は甦るか

 2018年3月18日、クリミア併合からちょうど4年という日に行われたロシアの大統領選挙では、大方の予想通りプーチン氏が勝利した。政府系世論調査機関「全ロシア世論調査センター」の出口調査によると、プーチン氏の得票率は73.9%と、目標とされた70%を超えた模様である。

 プーチン氏は5月の大統領再就任後、2024年5月までの6年間、その任を務めることになる。現行の憲法が改正されない限り、プーチン氏の任期は今回が最後である。ただ、多選規定を迂回するために首相(08〜12年)に転じたり、任期延長のために過去に憲法を改正(08年)したりした実績を持つプーチン氏のことである。次回の大統領選挙にも出馬する可能性も否定はできない。

 とはいえ、プーチン氏は1952年生まれの65歳、任期満了となれば71歳と相応の高齢となる。したがって次回の大統領選挙には出馬せず、側近を後継者として退任するとともに、事実上の「院政」を敷くものと考えられる。有力後継者としては、同じくシロヴィキ(旧KGB関係者人脈の政治エリート)出身のイワノフ元大統領府長官や、メドヴェージェフ首相などの名前が挙がっている。

 プーチン氏の国内での支持は保守層を中心に引き続き圧倒的であるが、一方で欧米との関係は緊張が続いており、改善の兆しは見られない。米国では17年8月に対露制裁法が成立し、14年から続く経済制裁を緩和・解除する際には、ウクライナ東部における停戦・和平合意(ミンスク2)の履行状況を米議会で審査することが義務付けられた。

 欧州連合(EU)も同様の立場をとっているが、ミンスク2はほとんど履行されていないに等しく、欧米からの経済制裁が早期に緩和・解除される可能性は極めて低い情勢である。

 加えて、14年後半から進んだ原油安がロシア経済に致命的な悪影響を与えた。原油安に伴い通貨ルーブルは急落し、ロシア中銀は通貨防衛のために大幅な利上げを行った。そのために内需の勢いが急速に萎んだのである。

 足もとで石油価格は持ち直しており、中銀も利下げを進めているが、ロシア経済は苦境を脱することができていない。2期目(通算だと4期目)となるプーチン体制下でも、こうした苦境は続くと考えられる。

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