世界中で愛される人気の秘密がわかる!? 渋谷Bunkamura ザ・ミュージアムで「生誕60周年記念 くまのパディントン(TM)展」

写真拡大 (全6枚)

◆世界中で愛される人気の秘密がわかる!? 渋谷Bunkamura ザ・ミュージアムで「生誕60周年記念 くまのパディントン(TM)展」

フレッド・バンベリー画 絵本『パディントンのかいもの』の原画、1973 年 Illustrated by Fred Banbery (C) Estate of Fred Banbery/HarperCollins 2018
世界中で愛されているキャラクターのひとつ、くまのパディントン。その「パディントン」シリーズが1958年の誕生から60周年を迎えるのを記念して、展覧会が開催される。会場では絵本や漫画の原画をはじめ、世界中で出版された書籍やぬいぐるみなど、貴重なアイテムを展示。多くのアーティストが手掛けた、個性豊かなパディントンも登場する。ユーモアたっぷりの愛すべき小グマ・パディントンの世界を、楽しんで。


左/ペギー・フォートナム画 『くまのパディントン』の挿絵原画、1958 年 Illustrated by Peggy Fortnum (C) Paddington and Company Ltd 2018 右/ペギー・フォートナム画 「パディントン」シリーズの挿絵 Illustrated by Peggy Fortnum (C) Paddington and Company Ltd 2018
貴重な挿絵原画と複製画で10巻にわたる物語をたどる試みも
渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムでは、2018年4月28日(火)から6月25日(火)まで「生誕60周年記念 くまのパディントン(TM)展」を開催。「パディントン」シリーズは、イギリスを代表する児童文学作品として世界の40以上の言語で出版され、これまでに3500万部も発行されている。さらに、絵本やアニメ、映画にもなり、ぬいぐるみや雑貨などでも親しまれていることは、ご存じの通り。

今回は、児童書「パディントン」シリーズの挿絵でおなじみの、女性挿絵画家ペギー・フォートナムが描いた挿絵原画と複製画で、10巻にわたるパディントンの物語をたどるのも見どころのひとつ。パディントンを育てるブラウン一家や、イギリスの生活文化、ロンドンの名所なども紹介するので、物語と一緒にイギリスの雰囲気を十分に味わえるはず。


R.W.アリー画 絵本『クマのパディントン』の原画、2007 年 Illustrated by R.W. Alley Illustrations copyright (C) R.W. Alley 2018
世界でさまざまなアーティストが描いたパディントンの姿
児童文学として人気を集めた「パディントン」シリーズは、1972年から子供向けの絵本としても出版されるように。最初の絵本を担当したのは、水彩の柔らかな色彩とタッチで描くフレッド・バンベリー(トップ写真)。その後は、時代とともに多くのアーティストによって、さまざまなパディントンが生み出されている。

『ぞうのエルマー』シリーズなどでも知られるデイビッド・マッキーや、1997年以降にパディントンの絵本を手がけてアメリカを代表する絵本画家となったR.W.アリーの原画なども展示されるので、世界のパディントンがどんな姿で描かれているのか、見比べるのも楽しそう。

もちろん、日本とパディントンとの関わりも深い。50年前からシリーズの翻訳を手がける児童文学者の松岡享子氏が、展覧会のために未邦訳のエピソードを翻訳して掲載した展覧会の図録は、ファンにとって永久保存版になるかも。


アイバー・ウッド画 4コマ漫画「パディントンのスチームバス」の原画、1978 年 Illustrated by Ivor Wood (C) Paddington and Company Ltd 2018
漫画やアニメ、ぬいぐるみなど多彩なパディントンの世界を満喫して
パディントンは、漫画やアニメ―ションの世界でも人気を博してきた。1975年にイギリスで製作されたパペット(人形)によるテレビアニメーションで、監督兼デザインを担当したアイバー・ウッドの絵は、私たちにもなじみ深いキャラクターデザイン。会場では、このパペットアニメーションの第1話を上映するほか、実際に使われたパペットやセット、小道具なども展示される。

また、アイバー・ウッドは、1970年代後半から新聞「ロンドン・イブニングニュース」でパディントンの4コマ漫画も手がけていた。このときの漫画の貴重な原画も展示。チャーミングなパディントンの姿を、ストーリーとともに楽しめる。


左/アイバー・ウッド画 商品化のためのアイデア画、1970 年代後半 Illustrated by Ivor Wood (C) Paddington and Company Ltd 2018 右/クラシックパディントン ガブリエル・デザインズ社製(イギリス)、1980 年 (C) P&Co. Ltd. 2018
漫画の人気もあって、アイバー・ウッドが描いたパディントンのイラストは数々のアイテムとして商品化されている。この、商品化のためのアイデア画も紹介。なかには、「このイラストの手帳を持ってる!」なんていう絵もあるかも。

さらに、イギリスのガブリエル・デザインズ社やドイツのシュタイフ社など、各国のメーカーが製作したぬいぐるみと雑貨なども展示。個性豊かな世界のぬいぐるみが多数展示されるから、抱きしめたくなるようなお気に入りのスタイルに出会えるかも。

絵本や漫画の原画、原作者の想いなどにふれて、世界中で愛されるパディントンの魅力を再確認できそう。