ガマ蛙みたいなセクハラ社長に襲われて…仕返しした女性たちの方法

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 セクハラ被害を受けても泣き寝入りする女性が多いなか、それに立ち向かったラジオパーソナリティーの女性がいます。

「とんでもないセクハラおやじから、名誉毀損に当たる噂をばらまかれたので、仕事を辞めることになってしまいました。でも同じ被害に遭った女性たちとタックを組んで、闘ったんです」と、怒り心頭の米山瑠美さん(仮名・30歳)。

 その後、裁判にまで発展しかけたという壮絶なセクハラとは、どんなものだったのでしょう。

◆インタビューした社長から突然のお誘い

「2年前にある企画制作会社から、そこの広告媒体でA社長をインタビューさせていただくオファーがありました。すると、インタビューが終わってから、その社長から直々に『ラジオ番組に出演したり、インタビューを受けたりするだけじゃ、キミはもったいないよ』、『文化人タレントになって著書を出さないとね』と励まされたんです」

 米山さんもつい嬉しくなって、「ありがとうございます」と笑顔で返し、社長も「笑顔が可愛いね」と言ってくれたそうです。けれども、それだけでは終わりませんでした。

「半月もしないうちに、その社長から『インタビューだけでなく、イベントを一緒にプロデュースしたい』と食事に誘われたのです。突然のお誘いに戸惑った私が『食事をしなくても仕事の話はできますので、御社にお伺いしますよ』とやんわりと食事を断ると、不機嫌そうでした」

  その社長は40代初めの独身で、体重は100キロ近く、ガマ蛙のような容貌だったそうです。

◆ソファーに押し倒して股間に手を…

 あくまでも仕事と割り切りたい米田さん。ところがそのあとで、とんでもない出来事が起こったのです。

「打ち合わせのために会社に伺うと、今度は社長が『飲食の媒体であなたをインタビューしたいから、その店の下見に行きませんか』と誘ってきました。仕事と割り切って、同行すると、そこは夜景の綺麗な半個室のレストランバー。最初は仕事の話をしていましたが『彼氏はいるの?』などプライベートなことをしつこく聞いてくるようになりました」

 危険を察知した米山さんは早めに退散しようとしました。ところが……。

「いきなり部屋にあるソファーに押し倒してキスをし、胸や股間に手を伸ばしてくるんです。『やめてください!』と必死に抵抗して、逃げました」

 セクハラ男には二度と近づくまいとその後、社長からの電話を無視した米山さんでしたが…。しばらくすると、周囲から自分に関する覚えのない噂を耳にします。

◆デマをばらまかれて…番組を降板

「その社長が、周囲にデタラメな暴言を吐いていたんです。『あの女とエッチしたけど、アソコがガバガバだから捨てた』って……ひどい、ひどすぎます。私が出演する番組のクライアントにも知られてしまったため、ディレクターに説明して、誤解を解いてほしいとお願いしましたが、時すでに遅し。番組を降板させられました」

 広告関係の友人に相談すると、セクハラオヤジの素性がだんだんわかってきました。

◆正体はドラ息子!被害者3人で反撃して示談金ゲット

「父親は大手広告代理店の幹部。親の縁故で大手新聞社の営業部に一度は就職したものの、サラリーマンが嫌でクリエイティブな仕事がしたいということで小さな企画制作会社を設立したそうです。私と同じようなセクハラ被害を受けた女性がいるとわかったので、共通の友人を通じて、連絡をとってみました」

 社長から逃げた女性たちは、米山さんと同じく、被害者なのに不名誉な噂を流されたおかげで後ろ指を差され、うつ状態になったり、心療内科に通ったりと、ひどい目に遭っていたそうです。

「30歳と、34歳の被害者の女性と私の3人で被害者の会を結成しました。知人弁護士を通じて、提訴すると内容証明を送ったところ、社長が逆上して、嵐のような電話コール。でも私たち全員は無視しました。
  すると、これ以上、大ごとにしないのが得策と思ったのか、示談をもちかけられたんです」

 示談金は一人につき、100万円だったそうです。

―私達の身近な「セクハラ」 vol.23―

<TEXT/夏目かをる イラスト/鈴木詩子>

【夏目かをる】
コラムニスト、小説家、ルポライター。2万人のワーキングウーマン取材をもとに恋愛&婚活&結婚をテーマに執筆。難病克服後に医療ライターとしても活動。ブログ「恋するブログ☆〜恋、のような気分で♪」更新中