スマートフォン、スマート家電、ウェアラブル、スマートカーにおいて、AIの利用がますます一般化してきた。

2020年までに、世界で204億台のスマートデバイスが稼働するようになると、市場調査会社ガートナー(Gartner)は予測している。位置情報の取得もますます容易になってきた。

企業が位置情報をどう利用しているのか、以下の5つのグラフで見ていこう。

利用するほど精度は向上



ガートナーの予測によると、感情認識AIの登場により、2022年までに各個人のパーソナルデバイスはその人の感情状態について家族よりも詳しくなるという。こうしたデータは画期的で、マーケターは人々がどこにいても、そのときの気分にぴったりのメッセージを送れるようになるようだ。

2018年2月、位置情報データを扱う企業カート(Carto)は、市場調査会社ハノーバーリサーチ(Hanover Research)と共同で「位置情報の現状2018」と題した調査報告を公表した。調査では、200人以上の企業幹部を対象に、自社での位置情報利用について尋ねた。もっとも一般的な用途は、新たな消費者市場の発掘、マーケティング戦略の改善、顧客サービスの向上だった。



より個別具体的に



オーディエンスのことを本当に知りたいなら、広範な位置情報によって行動を把握する必要があるというのが、位置情報サービス企業ブリス(Blis)の考えだ。

1月の1週間、ブリスは4つの百貨店チェーン、ロード&テイラー(Lord & Taylor)、サックス・フィフス・アベニュー(Saks Fifth Avenue)、メイシーズ(Macy’s)、ブルーミングデールズ(Bloomingdale’s)にジオフェンス(仮想の地理的境界線)を設定し、ホリデーシーズン明けの歩行者トラフィックを計測した。さらに来店者を学生と親に区分し、どちらの層に合わせてポストホリデーシーズンのメッセージを送るべきかの判断材料とした。また、デバイスのIDを取得し、それを高校や中学校までトラッキングすることで、来店者が学生か親かを判別した。IDが朝と夕方にだけ学校で記録されたら、それはデバイスが子どもを送り迎えする親のものであることを示す。

調査期間中、ロード&テイラーは4つのチェーンのなかでもっとも親世代の来店者が多かったが、学生層では低迷した。学生の客がもっとも多かったメイシーズは、親世代の来店者数ではロード&テイラー、サックス・フィフス・アベニューに及ばなかった。



データはいたるところに



先述のカートの調査では、企業が位置情報を収集する方法も調べられている。これによると、依然としてモバイルデバイスよりもウェブサイトから位置情報を得ている企業が多い。



今後の投資



カートの調査では、今後どのくらい先に位置情報への投資を考えているかも尋ねている。ほぼすべての企業幹部が、来年もしくは3年以内に位置情報への投資を増やすつもりだと答えた。



スマートカーの可能性



位置情報に関して、将来有望な分野のひとつがスマートカーだ。スマートカーは運転者の位置を記録し、AIを利用してブランドメッセージを適切な時間と場所を選んで提示することができる。たとえば、ドライバーが近所のレストランに向かっているなら、車が店のひとつ手前の信号にさしかかったとき、その店がダッシュボードに広告を表示する、といったことが可能だ。

人々は、カーサービスやユーザー体験が向上するのであれば、スマートカーのデータを共有することに前向きだ。3000人以上を対象とした、2016年のマッキンゼー(McKinsey & Co.)の調査によると、55%がデータの共有に肯定的だった。またこの調査では、スマートカーデータからの売上の総額は2030年までに少なくとも4500億ドル(約47兆円)に達するだろうと予測されている。



Ilyse Liffreing (原文 / 訳:ガリレオ)