やました ひでこ  クラター・コンサルタント。一般財団法人「断捨離®」代表。  早稲田大学文学部卒。学生時代に出逢ったヨガの行法哲学「断行・捨行・離行」に着想を得た「断捨離」を日常生活の「片づけ」に落とし込み、誰もが実践可能な自己探訪メソッドを構築。断捨離は、思考の新陳代謝を促す発想の転換法でもある。「断捨離」の実践的メソッドは、現在、日本のみならず海外でも、年齢、性別、職業を問わず圧倒的な支持を得ている。初著作『新・片づけ術 断捨離』(マガジンハウス)を刊行以来、著作・監修を含めた多数の「断捨離」関連書籍がアジア、ヨーロッパ諸国でも刊行され、累計400万部のミリオンセラーになる。現在、書籍の出版はもとより、Web・新聞・雑誌・TV・ラジオ等さまざまなメディアを通して精力的な発信活動を展開している。

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新しい片づけ術として一世を風靡した「断捨離(だんしゃり)」ですが、「モノが片づいてスッキリした!」は「断捨離」の入口にすぎません。家の中の不要・不適・不快なガラクタを捨てるということは、お気に入りのモノだけを残すことであり、その繰り返しによって、マイナスの思考や感情、他者から押しつけられた観念(価値観)も手放すことができます。お金、健康、夫婦、親子、時間、結婚、離婚、家事、終活……の悩みも消えていきます。その結果、身も心も軽くなり、本当に大切なものが手に入るようになり、人生が大きく変わっていくのです。こうした断捨離の究極の目的を伝えるために、断捨離の提唱者である著者が集大成としてまとめた新刊『人生を変える断捨離』の中から、ポイントとなる項目を12回にわたり抜粋してご紹介していきます。

呼吸も断捨離も「吐く=出す」が大事

選び抜かれた大切なモノたちが丁寧にケアされている場に行くと、多くの方が「空間が軽やかに感じられる」「呼吸がしやすい」「思わず深呼吸した」とおっしゃいます。

私たちは学校で、「呼吸とは、酸素と二酸化炭素の出し入れ」と習いましたが、もし、呼吸がそれだけの存在であったとしたら、なぜモノがいっぱいの空間で「息が詰まる」と感じるのでしょうか?

物理的に空気が断たれているわけではないのに。

すでに述べたように、断捨離のルーツはヨガ。

ヨガでは、呼吸を重視しますが、じつは、ヨガにおける呼吸の捉え方の中に、断捨離の真髄があります。

呼吸で大切なのはまず「吐く」ことです。

「呼」とは「吸うを呼ぶ」を意味し、「吸う」より先に行うため、「呼吸」と言います。

滞った空気を捨てることから始めるのです。

呼吸は「調和息」とも呼ばれ、無意識と意識の間で行われるもの。

無意識と意識を「結ぶ」ような行為。

実際、生理学的な見地においても、呼吸とは、心臓の鼓動に代表されるような、無意識での自律神経系の制御下にありつつ、意識でコントロールできる唯一の生理機能と言われています。

そして「ヨガ」の語源はサンスクリット語で「結ぶ」を意味します。

つまり呼吸というものは、ヨガそのものを指す言葉といってもいいほどなのです。

では、「結ぶ」とはどういうことでしょう?

例えば、牛や馬は、自然にしていれば勝手に動き回って草を食べて生きていきますが、そのままでは、人間の役に立ってくれません。

しかし、鋤(すき)や車を「結ぶ」ことで、人間の役に立つものに変えられます。

つまり、「結ぶ」ことによって牛や馬の新たな価値を生み出すことができるのです。

ヨガ、つまり呼吸が目指すのは、この「結ぶ」です。

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