ジュネーブ国際自動車ショーで「I.D.VIZZION(ビジョン)」を世界初公開する、VWブランドのヘルベルト・ディースCEO Photo by Takeshi Shigeishi

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新車販売台数で世界一を誇る独自動車メーカー、フォルクスワーゲン(VW)グループが、車の電動化を加速させている。電気自動車(EV)の開発に莫大な資金をつぎ込む狙いはどこにあるのか。VW幹部を直撃した。(「週刊ダイヤモンド」編集部 重石岳史)

「あの事件が一つの原動力となり、グループ全体の考えや人材が大きく変わった。もしも事件が起きなければ、これほどの速いスピードで変革が進んでいなかったかもしれない」

 フォルクスワーゲン(VW)が本社を置く独ヴォルフスブルク。3月上旬、池の水面が凍ったままの肌寒さが残る“車の街”で、VW幹部はそう話した。

「あの事件」とは、VWディーゼル車の排ガス不正が2015年9月に米国で発覚した「ディーゼルゲート」のことだ。この幹部が指摘するように、VWグループは事件後、ウィンターコルン最高経営責任者(CEO)が引責辞任するなど経営体制を一新し、それまで色濃かった「上意下達」の企業風土を変えるべく改革が進められた。

 例えば、グループ傘下の各ブランドから約200人の技術者らを集め、「未来の頭脳」と呼ばれる専門家チームを発足させた。このチームは30年以降のモビリティー社会を見据えた分析や研究開発をグループ横断で行っている。

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