痩せる、若返る、元気になる! そんなうたい文句につられて買ってしまった健康食品は、どんな家庭にも必ずあるもの。

 しかし最近、健康食品をめぐるトラブルが急増している。健康になるはずと思って口にしたところ、逆に体調を崩してしまったというのだ……。特に人気のある健康食品の問題点について、見ていこう。

●酵素

 新陳代謝を促す働きがあり、ダイエットや健康維持に効果があるとされる。

「人は老化していくと、どんどん体内の酵素が減っていくので、酵素の製品を摂ることで補いましょう、というのがメーカーのうたい文句。しかしこれは九分九厘、意味がありません。

 酵素はタンパク質で出来ていて、食べて吸収される段階で、アミノ酸、もしくはペプチドに分解されます。酵素を飲んでもそのまま酵素として働くわけではないので、肉を食べてタンパク質を摂っているのと同じなんです」(国立健康・栄養研究所健康食品情報研究室の千葉剛室長)

 例外は胃腸薬に入っている消化酵素で、食事と一緒に摂取することで消化を促進してくれる可能性はある。

「それ以外の酵素を、さも効果があると販売しているから、問題なんです」(同前)

●ダイエットスムージー

 2017年10月以降に報告が集中しているのが、「格安でお試しできる」というダイエット目的のスムージーによる健康被害。2015年は0件だったので、急増ぶりがわかる。

「健康食品全体にいえることですが、品質管理はまったくのブラックボックス。解約トラブルも多く、そういったメーカーは品質の信頼度も低いといえます」(科学ジャーナリスト・松永和紀氏)

●グルコサミン

 膝などの関節痛を和らげ、関節の動きを滑らかにする効果があるとされる。

「海外では、医薬品の成分として売られていたりします。臨床試験をしたエビデンスはありますが、症状の軽い方が使った場合に効果があったというもの。ひどい関節痛の人には効果はありません」(千葉氏)

●酢・黒酢

 疲労回復、血圧降下などの効果があるといわれ、どこでも飲めるカプセル状にしたものも多い。また、すっぽんエキスなどをブレンドした製品もある。

「酸味のもとである酢酸には『血圧をわずかに下げる効果が見られた』という研究結果があります。ただし、効果なしという研究結果もあり、盛んにいわれるほどの効果があるとはいえません。

 また黒酢には『アミノ酸たっぷり』という表示が多く見られますが、黒酢中のアミノ酸の健康効果についての研究は、ごくわずか。人への効果をうたうレベルではありません。アミノ酸を摂りたいなら、肉や魚を食べるほうが、よほど多くの量を摂れます」(松永氏)

●筋肉増強サプリ

 アミノ酸の一種であるバリン、ロイシン、イソロシンを配合したサプリで、マッチョなボディがかなうとされるが、ロイシンの配合されたサプリを摂取した米国の男性が、急性肝炎を発症したケースも。

 また、日本では医薬品扱いの成分「アナボリック・ステロイド」を含む筋肉増強サプリを海外から輸入する人も多いが、肝機能障害などを引き起こす可能性が指摘されている。

●コラーゲン

 肌に張りが出るなど、美容効果が強調され、女性に人気の健康食品だ。しかしこれも、前出の酵素と一緒だと千葉氏は語る。

「要はタンパク質なので、消化吸収のときに分解されてしまいます。コラーゲンを飲んだからといって、直接、肌が再生されることはほぼないでしょう」

 なお、特定の成分が健康被害を引き起こすと判断された場合は、国民生活センターから注意喚起がなされる。

「バストアップに効果があるとして販売されたプエラリア・ミリフィカという健康食品があります。しかし利用者から、月経不順などの健康被害が多く報告され、2017年7月に注意喚起が出されました」(千葉氏)

 健康になるはずが「健康被害」になっては、本末転倒だ。

(週刊FLASH 2018年2月13日号)