三菱重工が欧州で段ボール製造機の現地生産に乗り出すワケ

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 三菱重工業は2019年度から欧州で、段ボール製造機械の現地生産に乗り出す。100%出資子会社の三菱重工機械システム(神戸市兵庫区)が、オランダに最終組立工場を建設する。米アマゾンなど電子商取引(EC)の規模は世界的に拡大し、段ボール需要も急激に伸びている。欧州市場は現地企業が台頭し、三菱重工の事業規模は縮小していた。現地生産で納期やコスト競争力を高め、同市場に再参入する。

 新工場は三菱重工機械システムが営業拠点を構えるオランダのフレヴォラント州アルメレに建設する。段ボールシートに切り込みを入れたり、のり付けしたりして最終製品に仕上げる「製函(かん)機」の生産ラインを2本整備し、年5台を生産する計画だ。

 欧州向け製品は現在、三菱重工の三原製作所糸崎工場(広島県三原市)で製造している。まずは基幹部品を同工場から送り、オランダで組み上げる。電装系などの部品は現在も欧州から輸入しており、現地調達でコストを削減する。

 欧州市場の再参入に向け、販売・サービスでは欧州専門チームを編成。新工場はサービス員の訓練の場とするほか、顧客に実機を触れてもらうショールームとしても活用する。

 人口増や経済成長、電子商取引の成長に伴い段ボール需要は堅調に推移している。18年度の世界需要は13年度比約20%増の2236億平方メートルで、北米、欧州、中国・アジアを中心に今後も拡大する見通しだ。