現金を好む日本人の間でもキャッシュレス化が進みつつある。電子マネーやスマートフォンアプリの利便性に魅力を感じる人も多いようだ。

 マイボイスコム株式会社は同社のアンケートモニターを対象に「モバイル決済に関するインターネット調査」を実施し、その結果を3月5日に発表した。調査期間は2月1日から5日で、有効回答者数は1万674名。

 お店や自動販売機、運賃などネットショッピング以外の支払いについて、直近1年間の支払い方法を複数回答で聞くと、「現金」が86.1%、「クレジットカード」が66.3%、「電子マネー」が49.4%などとなった。

 クレジットカードや電子マネーで支払った人のうち、「スマートフォンや携帯電話のアプリ・機能」で支払った人は14.5%で、内訳は「おサイフケータイ」が59.2%、「楽天ペイ」「ApplePay」がそれぞれ10%台だった。2017年に実施した前回調査と比較すると「楽天ペイ」が増加したほか、40代以上の男性で「おサイフケータイ」の比率が高くなっている。

 一方、有限責任監査法人トーマツは「QRコード決済・モバイル決済の利用実態と今後の利用意向に関する調査」を実施し、その結果を昨年の12月に発表した。調査対象は10代から30代のスマートフォン保有者で、スマートフォンアプリの利用経験がある1,800名。調査期間は2017年10月12日から15日。QRコード決済とは、スマートフォンの画面に表示されるQRコードを小売店などのレジ端末で提示し、読みとると決済が完了する決済手段のこと。

 QRコード決済について「知っている」と回答したのは全体の35.8%(645名)で、そのうち実際に利用したことがあるのは全体の10.2%(183名)。利用経験者の満足度を調べると、「満足している」が利用経験者の90.7%(166名)を占め、極めて高い満足度を示した。

 QRコード決済を「知らない」と回答した1,155名と、知っているものの利用経験がない462名の計1,617名を対象に、QRコード決済の説明をした後に利用意向を聞くと、50.2%が「利用したいと思う」と前向きな回答をした。また、利用意向者811名にQRコード決済に魅力を感じる理由を複数回答で聞くと、「現金やカードを持たなくてよい」(75.7%)、「店頭での支払いが簡単でスピーディ」(52.5%)、「アプリで簡単に残額が確認できる」(40.6%)、「履歴がデータとして残る」(36.9%)などが多かった。

 日本人は現金決済を好む傾向があるといわれているが、クレジットカードや電子マネーなどの利用者は増えている。最近ではQRコード決済など新しい決済手段も登場し、利用者の満足度も高いようだ。

サイトウ イサム[著]、加藤 秀行[著]

【関連記事】
スマホ所有率、中高年の所有者増加で上昇 一方、スマホ決済は年代問わず約2割が利用
スマホの決済機能、利用者の8割がコンビニで利用 一方、「情報流出リスクを感じる」83.4%
プリペイド決済市場、17.6%増で7.5兆円規模に 交通系電子マネー月間利用件数も過去最高を記録
手形交換に代わる新たな決済手段「でんさい」 拡大傾向も全体の1.4%にとどまる
電子マネー、47.4%の人が店頭での支払いに利用 不安や困ることは「残高の管理」「カードの紛失」