文大統領(左)と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長(コラージュ)=(聯合ニュース)

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【ソウル聯合ニュース】4月下旬に軍事境界線がある板門店の韓国側施設「平和の家」で開かれる第3回南北首脳会談では、朝鮮半島に関する議題が包括的に取り上げられるとみられる。

 今回の会談は南北間で和解や協力関係を模索するレベルを越え、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が「仲介」した歴史的な初の米朝首脳会談の議題と議論の方向性を占うリトマス試験紙としての性格も帯びているため、南北関係の改善と交流協力の活性化に限らず「非核化」と「平和体制」に関するあらゆる議題が扱われる見通しだ。

 会談の議題は、文大統領が昨年7月に北朝鮮に示した南北の経済共同体構想などを含む「新ベルリン宣言」からある程度推測できる。

 文大統領は当時「核問題と平和協定を含む南北間の全ての関心事を対話のテーブルに載せ、朝鮮半島の平和と南北協力のための議論をすることが可能だ」と明らかにした。

 また、国際社会と共に完全な北朝鮮の核廃棄と平和体制の構築、北朝鮮の安保・経済的懸念の解消、米朝関係と日朝関係の改善など、朝鮮半島と北東アジアの懸案を包括的に解決していくとし、「核問題と平和体制に対する包括的アプローチにより、完全な非核化とともに平和協定の締結を進める」と言及した。

 最大の議題は、何といっても北朝鮮核問題だ。文大統領は同問題を「朝鮮半島が直面した最も大きな課題だ」と指摘し、北朝鮮が非核化の道を選択すれば国際社会と共に「さらに明るい未来」を提供するという立場を繰り返し示してきた。

 非核化は朝鮮半島関連の全ての問題の出発点であり、全ての問題を解く鍵だというのが青瓦台(大統領府)関係者らの説明だ。ある関係者は14日、記者団に対し南北首脳会談について私見と前置きした上で「さらに大きな輪を断ち切ることで残りの問題が自動的に解決される方式で進めるのではないか」と述べた。

 万一、非核化問題を巡って南北の首脳が大枠で合意すれば、これは朝鮮半島の恒久的な平和定着を目標とする「平和体制」議論の重要な出発点になるとみられる。

 これは朝鮮戦争の休戦宣言と休戦協定に代わる、平和協定締結問題を含む朝鮮半島の平和と安定を構築する多国間の合意システムを作ることを意味する。北朝鮮が今回の首脳会談で非核化の意思を示せば、文大統領は米国と中国を参加させて平和体制構築のための措置を進めると予想される。

 具体的には休戦状態の朝鮮戦争の終戦を宣言すると同時に、戦争当事国と共に平和協定を結ぶ方策などが挙げられる。韓国、北朝鮮、米国、中国の4カ国は金泳三(キム・ヨンサム)大統領とクリントン大統領(当時)の「決断」により、1996年から99年まで平和体制の議論のための4カ国会談を開催した経緯がある。

 北朝鮮の核・ミサイルによる挑発に対して取られた国連安全保障理事会などの制裁も、非核化宣言に対する見返りとして段階的に緩和する方策を議論する公算が高そうだ。

 非核化と平和体制問題で意味のある合意がなされれば、南北関係を画期的に改善するための方策が自然と議論されるとみられている。

 文大統領は「新ベルリン宣言」で朝鮮半島の軍事的緊張を緩和し、南北間の信頼関係を回復するための交流と対話を模索するという立場を明らかにした。

 当時提案した離散家族の再会行事などの非政治的交流協力事業をはじめ、南北経済共同体の推進、軍事的敵対行為の中断などが今回の首脳会談で議論される可能性もある。07年の南北首脳宣言の中核となる「西海(黄海)平和協力特別地帯」の設置問題などが議論される可能性もありそうだ。

 ただ、文大統領と金委員長がこのような副次的性格の議題まで合意するかは未知数だ。南北首脳が1回の首脳会談で全ての議題を詳細に議論するのは物理的に不可能な上、米朝首脳会談の結果によって細かい履行状況も影響を受ける可能性があるとの観測も出ている。

 民間シンクタンク・世宗研究所の鄭成長(チョン・ソンジャン)統一戦略研究室長は聯合ニュースの取材に対し「議題の重さを考慮すると非核化と平和体制構築が核心になる。残りの議題の具体的事項は米朝首脳会談の結果まで考慮し、高官級会談で議論することも方法だ」と述べた。

 青瓦台関係者も「南北首脳会談準備委員会が構成される前なので、議題に関して決まった事項はない」とし、「非核化を最優先議題とし、南北関係の改善は今後の実務会談で議論できるだろう」と説明した。